数百万から数億円!? 『サーキットの狼』に登場のスーパーカーの値段は?

ロータス「ヨーロッパ」なら夢を叶えることができる!?

 さて、ここまではコミック『サーキットの狼』における主人公、風吹裕矢のライバルたちが乗ったクラシック・スーパーカー、ないしはその派出モデルたちが「The Silverstone Classic Live Online Auction 2020」において、いかなる審判を受けたかについてのレポートであった。

●ロータスのオークション価格は意外とリーズナブル

「スペシャル」ではなかったということもあって、2万4200ポンド(邦貨換算約324万)というプライスで落札された1971年型ロータス「ヨーロッパ・ツインカム」(C)SILVERSTONE AUCTIONS
「スペシャル」ではなかったということもあって、2万4200ポンド(邦貨換算約324万)というプライスで落札された1971年型ロータス「ヨーロッパ・ツインカム」(C)SILVERSTONE AUCTIONS

 ここで、風吹裕矢に「コーナーリングの魔術師」なる異名をもたらしたクルマ、ロータス「ヨーロッパ」の国際マーケット市況について紹介しないというのも、ファンの皆さまからは片手落ちのそしりを免れないことだろう。

 そこで、同じシルバーストーン・オークション社が2020年5月に開催した「THE MAY LIVE ONLINE AUCTION 2020」に出品・落札された、1971年型ロータス「ヨーロッパ・ツインカム(TC)」を近々の事例として、紹介させていただくこととしたい。

 このヨーロッパTCは2万4200ポンド、つまり現状の邦貨換算にして約324万円という、驚くほどにリーズナブルな価格で落札となった。

 安値の理由としては、「風吹裕矢の愛車」という設定のクルマがロータス・ヨーロッパとしては最終モデルにあたる「スペシャル(通称SP)」であるのに対して、この時のオークション出品車は、同じロータス製DOHCエンジンを搭載しつつもひと世代前の「ツインカム(TC)」であることも一因と思われる。

 たしかに「ビッグバルブ」と愛称されるSPのロータス・ツインカムが126psを発生する一方で、TCのロータス・ツインカムは105ps。国際マーケットでの相場価格も、SPに比べて若干安めに推移しているのも間違いのないところだろう。

 しかし、ことこの個体の落札価格については、やはり過小評価と感じられてならない。シルバーストーン・オークション社のWEBカタログによると、12年前に3万ポンドという大金を投じて、バックボーンフレームからFRP製ボディを外した大規模なレストレーションを施されたとのこと。

 もちろんシャシもフルリビルドされた上に、エンジンはオーバーホールに際してボアを拡大したことによって、145psまでパワーアップされているという。

 しかも、レストア後にまだ2000マイル(約3200km)ほどしか走行距離を重ねていないそうで、少なくとも筆者が写真を見る限りでは、内外装からメカニカルパートに至るまで素晴らしいコンディションを保持しているようだ。

 クラシックカー国際市場において、ロータスはどういうわけだか近年のクラシックカー価格高騰の波に乗ることができなかった(あるいは乗せられずに済んでいる)ブランドのひとつとされている。

 実際のところ、生産国であるイギリス国内マーケットにおけるロータス・ヨーロッパが、2万ポンド台で取り引きされる事例も少なくはない。

 それでも、明らかに極上と思われる個体にも厳しい評価が下されたことには、やはり新型コロナウィルス禍の影響も否めない。特に、日本円にして1000万円以内に収まるモデルについては、マーケットが冷え気味であるという事実も認めざるを得ないようである。

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1件のコメント

  1. 無駄に英語の単語を羅列
    あんた外資系の会社員か?
    ここ読む大抵の人は車に興味があって、英語はわからん人が多い。
    日本語で普通に書けないものか?

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