なぜ新型SUVは新色が人気に!? 日本人が車の色にこだわる訳

最近のクルマは豊富なボディカラーを取り揃えていますが、とくにSUVではさまざまな色が用意されます。なぜ色のバリエーションをたくさん揃える必要があるのでしょうか。

日本人がクルマ選びでこだわる意外なポイントとは?

 クルマを選ぶとき、ユーザーはどんな点を気にしているのでしょうか。

 日産がオンラインでおこなった新型「キックス」の報道陣向けプレゼンテーションのなかで、興味深いデータを目にしました。それは、ボディカラーについてです。

日産新型「キックス」(プレミアムホライズンオレンジ)
日産新型「キックス」(プレミアムホライズンオレンジ)

 プレゼンの冒頭、日産から次のような質問がありました。

「以下の市場調査は、お客さまがコンパクトSUVを購入するとき重視するポイントのトップ5です。二番目はどれでしょう」

 トップ5として、外観、ボディカラー、運転のしやすさ、価格、快適な乗り心地(順番は不特定)があげられていましたが、もっとも重視するポイントは外観で、二番目はボディカラーだというのです。

 報道陣の回答でもっとも多かったのが、運転のしやすさが48%でしたが、ボディカラーと予想した人は10%にとどまりました。

 一番目は、外観であると予想した報道陣は多かったようですが、ボディカラーの重要性について認識している人は少なかったのです。

 見方を変えると、質問者である日産は、こうしたアンケート結果になることを十分予測し、あえて「二番目は?」と聞いてきたのだと思います。

 その後、プレゼンのなかでマーケティング本部が示したグラフによると、コンパクトSUV購入重視点(複数回答可)は、1位の外観と2位のボディカラーがともに90%以上で、3位の運転のしやすさ、4位の価格、5位の快適な乗り心地を引き離しています。

 さらに驚いたことに、SUV市場全体でみると、購入重視点では外観を抜き、ボディカラーが1位になっているのです。

 また、キックスは2016年から南米を皮切りに、中国、中東、北米などで販売されていますが、各市場での購入重視点は価格や燃費が上位にきている一方、ボディカラーを重視するのは日本市場の特長だといいます。

 こうした市場調査に基づき、キックスの日本仕様では、訴求色である「プレミアムホライズンオレンジ」を筆頭としたツートン4色とモノトーン9色の合計13色を取り揃えました。

 デザイン担当者によると、「サンライトイエロー」については当初導入の予定はなかったのですが、市場調査を踏まえて熟慮した結果、導入を決めたといいます。

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