夏に冬タイヤでも大丈夫? スタッドレスタイヤのままだとおきる問題とは

スノー路面でもアイス路面でも走行が可能な「スタッドレスタイヤ」。だがタイヤの履き替えが面倒で、夏もスタッドレスタイヤを装着したままにしていると、さまざまな問題が発生してしまう。

安全面や経済面などさまざまな問題がある

 乗用車用のタイヤは、大きく分けると「サマータイヤ」と「冬用タイヤ」の2種類に分類できる。

 スタッドレスタイヤは、もちろん冬用タイヤだが、履き替えが面倒で、夏でもスタッドレスタイヤで走っているという人もいるそうだ。夏にスタッドレスタイヤを着用したまま走行すると、どのような問題が起こるのだろうか。

夏の間じゅうスタッドレスタイヤを履いているとどうなるのだろうか
夏の間じゅうスタッドレスタイヤを履いているとどうなるのだろうか

 そもそもスタッドレスタイヤとは、雪道や凍った路面でも、滑らず安全に走行できるよう作られた冬用タイヤだ。

 スタッドレスタイヤが登場する以前は、「スパイクタイヤ」が主流だった。スパイクタイヤは、1950年代後半に北欧で開発され、1960年代には欧米に広がった。同じく60年代には日本のタイヤメーカーでも製造されている。

 スパイクタイヤには鋲が打ち込まれていて、アイス路面でのグリップが高く、脱着を必要とするタイヤチェーンよりも手軽に使えることで、日本でもまたたく間に普及した。

 しかし1980年代になると、乾燥した道路を走行すると打ち込まれた鋲がアスファルトを削り、粉塵が発生するという問題が懸念されはじめた。そのため平成3年からスパイクタイヤは原則的に禁止となり、鋲を使わないスタッドレスタイヤが誕生した。

 では、冬に装着したスタッドレスタイヤを履き替えずに、夏も装着しているとどのようなことが起きるのだろうか。

 先にいっておくが、夏にスタッドレスタイヤを履いたままでも車検には通るため、法律上は問題ない。

 スタッドレスタイヤは各社からさまざまな技術を搭載し、新商品も続々と登場している。そのなかにはアイス・スノー性能という冬道性能だけでなく、ドライ性能やウエット性能といった、春夏秋にありがちな路面への対応を謳う商品もある。

 ただしスタッドレスタイヤのゴムは柔らかいため、夏の高速道路などで走行し続けると、サマータイヤに比べると減りは早くなり、寿命が短くなる。基本的にはサマータイヤよりも高額なものが多いスタッドレスタイヤだから、経済的ではないのだ。

 またサマータイヤに比べると、スタッドレスタイヤはウエット性能が弱いため、雨の日のブレーキングが苦手だ。さらにトレッド面が柔らかいため、コーナリング性能なども低下する。安全面を考えると、やはり夏にはサマータイヤを装着しているのが良さそうだ。

 さらに燃費性能や、ロードノイズ/パターンノイズと呼ばれる騒音性能も、サマータイヤと比較すると一般的にスタッドレスタイヤは劣る場合が多い。夏にスタッドレスタイヤを履き続けるメリットはないと言い切っていいだろう。

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