33年王者を死守!? 普通のクルマ「カローラ」が爆売れ!? 世界を虜にする魅力とは
海外でも現地に合わせて変化するカローラ
カローラの人気は国内だけでなく海外でも見られ、2020年7月にはタイにおいて新型SUVとなる「カローラクロス」が発表されました。
タイをはじめとする東南アジアでは豪雨による道路の冠水がたびたび発生し、未舗装路や不整地も少なくないため、最低地上高の高いSUVが好まれる傾向があります。
また、スポーティセダンの需要がある北米では、セダンタイプの「カローラ」に2リッターガソリンエンジンとMTを組み合わせたスポーティなグレードも設定され、現地の若年層ユーザーから人気を得ています。
もともとカローラは、社会やユーザーのニーズを先取りする「80点+α主義」と呼ばれる思想のもとでつくられてきました。
そのなかには「適地適車」という考えもあり、これは地域ごとに異なるニーズに対応したモデルを展開するものでした。
異なる地域やユーザーに合わせて多彩な車種を展開するという方法は、トヨタが自動車メーカーとして現在の地位を築いてきた方法そのものであり、そうした意味で、カローラはまさしくトヨタを代表するクルマであるといえるでしょう。
近年のカローラシリーズ好調の理由として、業界関係者は異なる視点から次のように分析します。
「技術の進歩や規制の強化により、乗用車の性能はどのメーカーでもほとんど均質化されてきました。そうなると、各メーカーはデザインで差別化を図ることになります。
最近のクルマのデザインが個性的となったのにはそういった背景がありますが、その一方で、できるだけ癖のない『普通のクルマ』を求める層も少なくありません。
とくに、不況など先行き不安のなかでは、消費者は保守的なものを求める傾向があるといわれますが、そうした情勢もカローラ好調の一因かもしれません」
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長年にわたって「普通のクルマ」の代表格であったカローラは、世相を占うクルマといえるのかもしれません。
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