日産「ラシーン」は出るのが早すぎた!? 絶版になって人気が出たSUVを振り返る
販売終了後に再評価されて人気となった!?
ラシーンが最初に大きく改良されたのは1997年のマイナーチェンジで、1.5リッターエンジンに加え1.8リッター直列4気筒エンジン「SR18DE型」が追加されました。
最高出力は125馬力にアップしたことで、走りにも余裕ができ、同時に1.8リッターにはセンターデフにビスカスカップリングを組み合わせた「アテーサ4WD」を採用。前輪と後輪のトルク配分を自動的に修正し駆動力の向上と安定した走行を実現しています。

また、この改良でフロントグリルの意匠を一新し、よりRVらしいフロントフェイスとなっており、ラインアップは5グレードとなりました。
さらに、1998年には高性能な2リッター直列4気筒の「SR20DE型」エンジンを搭載した「ラシーンフォルザ」が登場。最高出力145馬力を誇り、トランスミッションは4速ATのみで、駆動方式はアテーサ4WDです。
ラシーンフォルザはボディにも手が入れられ、フロントフェイスは専用バンパーと専用グリル、丸目4灯のヘッドライトを装着して、雰囲気はスタンダードモデルと大きく変わっています。全幅もフェンダーアーチが大型化されたため、シリーズ初の3ナンバー車になりました。
その後はとくに変更はなく、2000年に生産を終了。フルモデルチェンジすることなく、また後継車もなかったため、ラシーンは一代限りで消滅していました。
ラシーンは大ヒットこそしていませんでしたが、平均すると年間1万台以上を販売しており、後継車があってもおかしくないのですが、ちょうど日産がルノー傘下になった頃だったため、車種整理の影響があったのかもしれません。
※ ※ ※
こうして販売を終了したラシーンですが、数年ほど前から中古車の人気が上昇しました。
SUV人気の高まりという要因があり、サイズ感も手頃で、ボクシーなデザインが再評価されたためで、カスタマイズされたラシーンのカッコよさも話題となりました。
また、テレビドラマなどにも起用されたことも、ラシーンの人気再燃にひと役買ったと考えられます。
しかし、販売終了からすでに20年経っているため、消耗品を除くとパーツの入手が困難になっているので、いまから中古車を手に入れるには、十分な検討をおこなってください。
なお、いまではラシーンを専門に扱う中古車店や、カスタマイズをおこなっているショップもあるので、ラシーンについてのノウハウのあるショップに相談するのがよいでしょう。
いずれにしても、ラシーンの登場は早すぎたのかもしれません。
Writer: くるまのニュース編集部
【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。










