ちょいワルなところがカッコいい!? 往年のハイパワーセダン5選
惜しまれつつ姿を消した大排気量NAのコンパクトセダンとは!?
●レクサス「IS F」
2005年から日本でも展開されたトヨタの高級車ブランド「レクサス」のラインナップで、当初エントリーモデルだったのが4ドアセダンの「IS」です。
初代は国内の「アルテッツァ」と同一車でしたが、2代目からはレクサス専用車として開発されました。日本での正式な販売は、この2代目からです。
そして2007年に、ISをベースとして、エンジンからシャシまで手が入れられた高性能モデルである「IS F」が登場。
搭載されたエンジンは5リッターV型8気筒自然吸気で、フラッグシップの「LS600h」用をベースに専用チューニングを施したことで最高出力423馬力を発揮。
トランスミッションは「LS460」用の8速ATをベースに、1速以外のギアをほぼ全域でロックアップすることで、DCTにせまるダイレクト感と変速速度を実現しながらも、スムーズな発進を実現したことで、高く評価されました。
外装もワイドフェンダーとし、巨大なエンジンを収めるためにボンネットが専用となり、フロントフェイスもIS F独自のデザインとなっています。
2013年に現行モデルの3代目が登場しましたが、IS Fのような過激なモデルはラインナップされていません。
なお、IS Fはサーキット走行も視野に入れて開発されており、このコンセプトは現在の「Fシリーズ」にも受け継がれています。
●ホンダ「レジェンド」
レクサスと同様にホンダが北米で展開している「アキュラ」のフラッグシップとして開発されたのが、1985年に登場したホンダ初代「レジェンド」です。
初代レジェンドは高級車でありながら、ホンダらしさあふれるスポーティなモデルで、国内外で人気となりました。
そして、2004年に発売された4代目では、国内の280馬力自主規制値を初めて超える最高出力300馬力を発揮する、新開発の3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載。
パワフルなエンジンが話題となりましたが、それ以上に絶賛されたのが世界初となる4WDシステム「SH-AWD(スーパーハンドリングAWD)」です。
SH-AWDは、カーブの内側と外側それぞれのタイヤの駆動力だけでなく、前後の駆動力を最適に制御し、タイヤのグリップ力を最大限に保つことで、カーブのターンインから脱出までをスムーズかつスピーディにおこなうというものです。
約1.8トンの重量だった4代目レジェンドながら、このSH-AWDによってシャープなハンドリングを実現し、スポーツカーとも対等に渡り合える旋回性能と評されました。
2008年のマイナーチェンジではフロントフェイスに大きく手が加えられ、押し出し感とスポーティさを両立。名実ともにスポーツ・ラグジュアリーサルーンとなりました。
なお、SH-AWDはさらに進化し、現行モデルのレジェンドや「NSX」も採用しています。
※ ※ ※
今回、IS Fを取り上げていますが、GSにも高性能な大排気量自然吸気エンジンを搭載した「GS F」がありました。
しかし、前述のとおり、GSの国内販売終了によって、ラインナップから消えています。
高級車でもダウンサイジングターボエンジンやハイブリッドが主流になっている状況を考えると、今後、IS FやGS Fのようなモデルは、出てこないでしょう。
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