高速道路が無料で通行できる? 料金を支払わなくてもOKなワケとは
日本の高速道路はいずれ無料化されるとされていますが、現在すでに無料で走れる区間が存在するのをご存知でしょうか。
そもそも高速道路の「利用料」とは?なぜ無料区間が?
日本の高速道路は将来的に無料化される予定とされていますが、現在すでに無料区間が存在しています。なぜ、莫大な建設費用のかかかる高速道路が、無料で走行できるのでしょうか。
そもそも日本の高速道路は、いずれ無料になる前提で建設されています。1956年に日本道路公団が設立されましたが、当時は財政事情が厳しく、借入金による道路建設が始められました。
現在、高速道路に利用料金が発生しているのは、この建築費用を利用者が負担する意味合いのためです。そのため、建築費が相殺されたときには無料になる予定です。
ただし、2014年に高速道路の有料期間を2050年から2065年へと延長する「改正道路整備特別措置法」が成立したため、あと45年以上経たないと完全な無料化はできないことになります。
しかし、そんななかでも、すでに無料で走れる区間が存在します。一体なぜなのでしょうか。
まず、それら多くの無料区間は「新直轄方式」で作られているためです。
新直轄方式とは、国と地方自治体がお金を出し合って高速道路を建設したエリアのことで、高速道路会社は費用を負担していません。そのため、管理者である高速道路は料金を徴収する必要がないのです。
無料区間は全国に存在しており、例としては、能越自動車「高岡ICから灘浦IC」、中部横断自動車道「佐久北ICから八千穂高原IC」、四国横断自動車道「西宇和島ICから宇和島北IC」などが挙げられます。
なお、料金所が本線上の中間地点1か所だけに設置されているタイプの道路の場合は、料金所の手前で側道に迂回することで無料利用が可能です。
また、新直轄方式とは別に、インターチェンジに料金所が設置できないことが理由の場合もあります。千葉県の京葉道路における、「篠崎ICから市川IC間」などの無料区間がこのパターンです。
NEXCO東日本の担当者は以下のように話します。
「一般有料道路の料金は、一般有料道路を通行されるすべてのお客さまからいただくことが原則です。
しかしながら、料金所を設置することが構造上難しい場所や、料金所を設置すると本線や一般道に渋滞を引き起こす懸念のある場所が生じたため、やむを得ず、料金所を設置せずに無料で通行できる区間が存在しています。
なお、現在のところ、今後料金所を設置する予定はありません」
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無料区間を利用する際は、終点を把握しておくことが大切になります。無料ポイントを過ぎてしまえば通常通り料金が加算されてしまうため要注意です。
四国横断自動車道「西宇和島ICから宇和島北IC」
この記事の西宇和島ですが「西予宇和IC」ではないでしょうか。
また、宇和島北ICですが、現在は延伸して、現在は「津島岩松IC」まで開通しています。