高速バス大手のウィラーが自動運転に参入!?タッグを組んだ意外な相手とは

高速バスの予防安全技術向上にも期待がかかる

 モービルアイは、旧来の自動車業界ではティア2という存在で、ティア1である大手自動車部品メーカーに技術を提供するだけではなく、自動車メーカーとも直接、共同研究をおこなうという特殊な位置付けの企業です。

 日系大手部品メーカーの支援によって初期事業をおこなったり、欧米メーカー各社や、日系では日産やマツダなどが、モービルアイと関係を持ちながら研究開発しています。

インテルの自動運転ラボでの試乗の様子(撮影:桃田健史)
インテルの自動運転ラボでの試乗の様子(撮影:桃田健史)

 2016年にモービルアイがインテルに買収された後、2017年5月にシリコンバレーでインテルが開催した自動運転ラボ(研究施設)のお披露目会が開かれました。

 この頃、インテルの自動運転に対する鼻息は荒く、ダイムラー、BMW、VWグループと共同で、自動運転に活用する三次元高精度地図企業「HERE(ヒア)」に出資することも発表していました。

 最近になると、インテルの自動運転事業に新しい動きが目立つようになります。サービスプロバイダーと呼ばれる、交通サービスに直接関わる企業との連携です。

 たとえば、2020年5月には、鉄道、バス、カーシェア、自転車シェアなど、さまざまな都市交通をスマホアプリで一元管理するMoovit(ムービット)を9億ドル(約963億円)で買収。ムービットは世界102か国3100都市で8億人のユーザーがいます。

 サービスという需要を抑え、それを三次元高精度地図データや、画像認識技術を通じて収集・解析した個々のクルマのデータなどを組み合わせることで、最適最短でリーズナブルな価格でのサービスが可能となるといいます。

 この手法を、ウィラーと協業するロボットタクシーでも使います。日本での実証、実用化を踏まえて、その後は台湾と東南アジアでも同様のビジネスを展開する予定です。

 インテルとモービルアイの予防安全技術は、ウィラーの高速バスなどでも活用され、より安全なバス運航に結びつくことが期待されるのではないでしょうか。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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1件のコメント

  1. この記事を書いた筆者は「コロナで自動運転バブル崩壊!!」とかいう記事書いてたけど
    論調をコロコロ180度変える人間のどこがジャーナリストなんですか?

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