完全ETC化で高速道路の料金所が無人になる!? 自動車交通の未来像とは
高速道路の料金所での渋滞を緩和すべく導入されたETCですが、コロナ禍での人との接触を極力さけ、料金徴収のキャッスレス化が推奨されるなかで、完全ETC化が議論されています。今後、自動車社会を取り巻く環境は、どのように変化していくのでしょうか。
人との接触を避けるため、高速道路の有人料金所が廃止される!?
「ターンパイク」と聞くと、関東在住の人なら、神奈川県の「箱根ターンパイク」を思い浮かべるのではないでしょうか。
ターンパイクの語源をネットで検索すると「英国で使われた馬車専用道のための横木」という説明が出てきます。
「横木(よこぎ)」の原理は、高速道路料金所や有料駐車場の出入り口などで使われているゲートと同じです。
アメリカやカナダの国立公園の車両料金所では、いまでも木製の横木を手動で使っているところがありますが、近年では最新の自動ゲートを採用していても、ターンパイクという名称の有料道路がいくつか存在しています。
こうした場所は、箱根ターンパイクと同じく、高速道路というより、ゆっくりドライブしながら綺麗な風景を楽しむといった環境にある場合が多いようです。
日本では、「〇〇スカイライン」や「〇〇パークウェイ」といった観光名所がそれに該当するのではないでしょうか。
「人と自然」、または「クルマと自然」が良い関係を保つためには、料金所での「人と人」とのコミュニケーションが大事だと感じます。
本来は、首都高速や東名高速、名神高速などの都市部や都市間高速道路でも「人と人」とのコミュニケーションが強かったはずです。
しかし、自動車の保有台数が増え、交通量が増えたことで、手動で通行料を支払う料金所で大渋滞が発生。ドライバーにとって料金所に対するイメージは悪化していきました。
そんななか、2000年に登場したのがETCです。国土交通省によると、主要渋滞ポイントの渋滞回数を、ETC導入前と導入後(2008年)で比較すると、渋滞全体の32%を占めていた料金所部渋滞が、1%まで縮小しています。
その後もETC装着率は上がり、2020年4月時点で、ETC利用台数は1日あたり580万台、ETC利用率は93.2%と過去最大になりました。
そしていま、コロナ禍での「人と人」との接触を極力さけ、料金徴収時のキャッシュレス化が推奨されるなかで、高速道路の完全ETC化・料金所無人化の議論が本格化してきました。
2020年6月27日までに高速道路関連企業で実施した173人に対するPCR検査の結果、料金所で働く9人が陽性になったという事実もあります。
近い将来、ターンパイク時代から始まった、料金所での「人と人」とのコミュニケーションが完全になくなるのかもしれません。
有人ブースの廃止が大量失業に繋がらなければいいですね。
利便性やクレジットカード持てない場合など、ETC専用化ありきの意見ばかりで雇用面の意見はあまり見受けられませんね。
料金所には、かなり高齢の方も多く見受けられます。
特に地方へ行くとかなりの割合だなと感じます。
年金をもらえているはずの高齢でも働かなくてはならない事情があると推察します。
料金所のブースって高齢者雇用の受け皿としての役割は十分あるのではないでしょうか。