バブルに登場した日本の名車! マツダ初代「ロードスター」の魅力とは

マツダ「ロードスター」は世界中で愛されており、累計生産台数のギネス記録を持っています。1989年に登場した初代モデルは、どのようなクルマだったのでしょうか。歴史を振り返ります。

累計生産台数のギネス記録を持つマツダ「ロードスター」

 マツダ「ロードスター」といえば、日本が世界に誇るライトウェイトオープン2シーターです。

 同車は2人乗り小型オープンスポーツカーの累計生産台数のギネス記録を持っており、いまなおその記録を更新し続けています。

日本が誇るマツダ初代「ロードスター」
日本が誇るマツダ初代「ロードスター」

 日本のみならず世界中で愛されるロードスターとは、どのようなモデルなのでしょうか。初代モデルの歴史を振り返ります。

 初代ロードスターが日本で登場したのは、バブル真っただ中の1989年9月のこと。当時マツダが展開していた販売チャンネルのひとつである「ユーノス店」から販売される第1号車としてリリースされました。

 そのため、初代は「ユーノス ロードスター」と呼ばれ、車両型式の「NA6CE」の最後のEはユーノス(EUNOS)を表しています。

 当時は世界的に見てもライトウェイトなオープンカーは少なくなっており、とくに国内では前評判がよかったもののどこまで売れるか半信半疑の中での船出となりましたが、ふたを開けてみれば多くのバックオーダーを抱えるほどの大ヒットモデルとなったのです。

 これは海外でも同様で、ロードスターのヒットがあったからこそ、BMW「Z3」やフィアット「バルケッタ」、MG「MGF」といった海外メーカーの2シーターオープンが生まれたともいわれていました。

 オープンカーであるロードスターのボディは、既存のものをオープン化したのではなく、高剛性かつ軽量を目標に専用設計されました。

 シャシにはトランスミッションとデフケースを結合するパワープラントフレームが装着され、オープンモデルとは思えないダイレクト感を実現しています。

 サスペンションもこのクラスの車両としては豪華な前後ダブルウィッシュボーン式を採用。こちらもロードスター専用設計で、軽量であることを念頭に置いて開発されたため、ストラット式サスペンションと同等の重量に抑えられていました。

 搭載される1.6リッターエンジンは、「ファミリア」に搭載されていた「B6型」と型式こそ同じですが、横置きから縦置きに搭載方法が変更されたほか、内部にまで手が加えられており、ほぼ新開発といっていいものでした。

 外観のデザインは、初代ロードスターのアイコンでもあるリトラクタブルヘッドライトを採用したフロントフェイスを筆頭に、日本の古典芸能である能面がモチーフとなっています。

 ボディ全体が連続した曲面で構成されており、コンパクトながら存在感のあるデザインといえるでしょう。

 当時は10年経っても陳腐化しないことを念頭に開発されたとされますが、そのデザインは30年が経過したいまでも存在感を放ち続けています。

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