ブン回すのが何よりも楽しかった! 往年の2リッター高性能自然吸気モデル5選
ターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給機を使わず、シリンダー内に吸気する自然吸気エンジンは、近年「ダウンサイジングターボエンジン」の普及により、徐々に数を減らしつつあります。そこで、往年の高性能2リッター自然吸気エンジンを搭載したクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
高性能な2リッター自然吸気エンジンを搭載したモデルを振り返る
ターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給機を使わずに吸気をおこなうエンジンを、自然吸気エンジンと呼びます。絶対的な出力は過給エンジンに負けますが、アクセルに対してリニアな出力特性であったり、レスポンスの良さが魅力です。
近年は「ダウンサイジングターボエンジン」の普及により、自然吸気エンジンは徐々に数を減らしつつありますが、かつては高性能なエンジンを各メーカーともラインナップしていました。
そこで、往年の高性能2リッター自然吸気エンジンを搭載したクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「インテグラ タイプR」
ホンダ2代目「インテグラ タイプR」は”Racing Sports”をコンセプトとして2001年に発売された3ドアクーペです。
インテグラ タイプRには、徹底して吸排気効率を高めた最高出力220馬力を発揮する2リッター直列4気筒DOHC i-VTECエンジンを搭載。組み合わされるトランスミッションは、クロスレシオ6速MTのみとなっています。
これほどのハイスペックなエンジンにも関わらず、国土交通省の「優-低排出ガス」認定を取得するなど、高い環境性能も両立。
また、高性能さはエンジンにとどまらず、サスペンションはフロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンを採用し、各部のフリクションロスの低減や、細部にわたって最適なセッティングとすることで、サーキットでも限界域まで安定してリニアな走行性能を発揮します。
2004年のマイナーチェンジでは、ステアリングコラムとブレーキペダルの剛性をアップし、ステアリングフィールの向上と、安定したブレーキ特性を実現しました。
インテグラ タイプRは国内市場のクーペ人気低迷の影響を受け、2006年をもって販売を終了。現在の中古車相場は初代ほど価格が高騰していないため、手が出しやすい高性能車といえます。
●スバル「レガシィB4 2.0R」
スバル「レガシィB4 2.0R」は2003年に発売された、スバル車のイメージとは異なる高性能自然吸気エンジンを搭載したモデルで、レガシィシリーズでは4代目にあたります。
搭載されたエンジンは2リッター水平対向4気筒DOHCで、圧縮比11.5から最高出力190馬力を7100rpmで発揮(MT車)。「EJ20型」では唯一の高回転型自然吸気エンジンです。
トランスミッションは5速MTと4速ATが設定され、駆動方式は伝統のAWDとし、優れた旋回性能と安定した走りを高い次元で両立しています。
なお、高性能な2リッター自然吸気モデルの2.0Rは、この4代目レガシィのみの設定だったため、いまでは貴重な存在です。
●トヨタ「アルテッツァ」
トヨタ「アルテッツァ」は1998年に発売されたコンパクトなボディのFRスポーツセダンです。速さを競い合うことよりドライビングそのものを楽しむことをコンセプトに開発され、流麗でダイナミックなフォルムが特徴です。
搭載されたエンジンは2リッターの直列4気筒DOHCと直列6気筒DOHCで、なかでも4気筒モデルはスポーツユニットとして名高い「3S-GE型」を搭載。
最高出力は210馬力(MT車)を7600rpmで絞り出す高回転型エンジンですが、可変バルブタイミング機構の「DUAL VVT-i」が採用されたことで、穏やかな出力特性となっています。
また、バッテリーをフロントサスペンションタワーの後方へ、燃料タンクはリアシートの下に配置するなど、重量物をホイールベース内に収めることによって、最適な前後重量配分とし、高い操縦安定性を実現しています。
2001年にはファイナルギアの変更や足まわりを改善するマイナーチェンジがおこなわれ、2005年をもって販売を終了。後継車は国内でも展開されたレクサスブランドの「IS」で、高級感のあるスポーティセダンへと変貌しました。
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