走り好きのパパにオススメ! メルセデスAMG「GLC 43 4 MATICクーペ」全方位解剖【動画あり】

「走り」を妥協したくない世の父親が納得する走りの実力とは?

 肝心のドライビングフィールについて。足回りはコンフォートモードからカッチリした印象だ。例えば減速帯などの段差舗装を通過すると、路面の凹凸が伝わってくる。

 さりとてフワフワとはならず、ダンパーを効かせて路面の起伏をしっかり捉えている感触だ。モードをスポーツ/スポーツ+に切り替えるほどロール感も抑えられ、よりカチッとした印象になっていくが、体感上の差は大きくはない。

アクセルをしっかり踏み込むと瞬時にシフトダウン、室内に響いてくる粗っぽいV6高回転サウンドが気持ち良い
アクセルをしっかり踏み込むと瞬時にシフトダウン、室内に響いてくる粗っぽいV6高回転サウンドが気持ち良い

 走行モード間の変化量については、エキゾーストサウンドにもいえる。コンフォートモードでは音量を絞りつつも、既に低音域の迫力のあるスポーティな排気音。これをスポーツ+に切り替えるとバルブの開放に伴い音がよりクリアに、そしてレスポンスも上がるのだが、近頃のスポーツカーのように極端に爆音になるわけではない。

 コンフォートモードでのレスポンスの良さは、街中を走らせていても実感できる。さらにストップ&ゴーが多く流れも緩慢な渋滞気味の都心では、レスポンスのもっとも穏やかなスリッパリーモードを選びたくなるほど。

 これらのことから、コンフォートの段階からスポーティなキャラクターにつくられていることが伺える。とはいえ390psのパフォーマンスは、最低限高速道路でないと発揮することはできないだろう。

 というわけで試乗ステージを高速へ。モードをスポーツ+に切り替え、料金所からランプを一気に合流加速。アクセルをしっかり踏み込むと瞬時にシフトダウン、室内に響いてくる粗っぽいV6高回転サウンドが気持ち良い。

 1.9tの車体をドカッと一気に加速できる動力性能は、実用面ならそれなりに距離を走る人にこそ向いているだろう。また、純粋にAMGのパフォーマンスを味わいたいならば、余裕の高速巡航を結構堪能できる。

 一方ハンドリングは、一貫して落ち着きのあるステアリングフィール。車重を考えれば安定感のあるつくりが妥当ではあるが、もっとクイックな方がエンジンパワーとマッチするようにも思う。

 最後に運転支援システムについて。自動追従やレーンキープなどの主要な機能はこのクルマもひと通り搭載しているのだが、その介入度合いは他メーカーに比べて控えめな印象を受けた。積極的にコンピューターで制御するか、あくまでドライバー主体でいくか。

 停止後の自動追従再開が3秒以内というのは、もう少し長くても良いような気もするが、これも各社間のスタンスの違いが垣間見えるようで面白い。日本国内でも4月から自動運転レベル3が開放されているわけで、今後の進展が楽しみだ。

 さて、このGLC43はどんな人にオススメだろう。私がイメージするに、働き盛りのお父さん。スポーツカーが好きだけど、乗車定員は譲れない。とはいえ車庫を増やして家計負担になるのも考えもの。

 そうした悩みを抱いている世の父親にこそオススメしたい。休日は家族みんなでお出かけしつつ、たまにひとりでスポーツカー的なドライビングを楽しめる。そしてオンでは、スーツ姿で商談に向かうのもナイスじゃなかろうか。SUVもクーペになることで、活躍の幅を広げられるというわけだ。

【写真】メルセデスAMG GLC 43 4MATICクーペのディテールをチェック!(25枚)

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