車の「上座・下座」はどこ!? セダンとミニバンでも違う「席次」知っておきたいビジネスマナー
会社の上司や先輩とクルマで移動する際、クルマならではのビジネスマナーが存在します。上司や部下など役職などによって座るポジション「上座・下座」はどこなのでしょうか。またタクシーやセダン、ミニバンの場合は、どこに座るのが正しいのでしょうか。
覚えておきたい、クルマに関するビジネスマナー
会議や商談、会食といったシーンにおける「席次」は、ビジネスマンとして身につけておかなくてはならないマナーです。
席次に関するマナーはクルマにおいても存在します。車内の「上座・下座」とは、どの席を指すのでしょうか。
上座・下座という考え方は、もともと仏教に根付いています。
昔からお寺の修行する僧侶が勉強する部屋には、仏画や神号をかけるスペースとして床の間が設けられ、お花や香炉などを置くようになったといわれています。床の間は神聖なものを置くため、1段高い場所とされてきました。
「神聖な場所に近い所に座るのは偉い人」という考えがビジネスマナーにも適用され、会議室や会食といったシーンでは、入り口からもっとも遠い席を「上座」、入り口から近い席を「下座」とし、上座には上司、下座には部下が座るというルールがあります。
そしてクルマに関してもビジネスマナーが存在し、役職や立場に応じて席次が決まっています。
クルマのなかで役職がいちばん上の人が座る席として、安全かつ快適な席が上座とされています。セダンタイプのクルマは5人乗りですが、運転席には運転手が座るため、それ以外の座席で順番を考える必要があります。
現在のクルマは助手席エアバッグやカーテンエアバッグなどが標準化されているので、助手席が安全ですが、セダンにおける上座は「運転手の後ろ」の席になります。
これはタクシーでも同様で、役職が上の人から、「運転手の後部座席」→「助手席の後部座席」→「後部座席の真ん中」→「助手席」という順に座るのが正しいとされています。
後部座席は偉い人が座るためのスペースと考えるのが一般的であり、タクシーのドアが開いたからといって新入社員が最初に乗り込んだ時点でマナー違反になります。
しかし、これが社内の人で乗車する「身内」のときでは、考え方が若干変わります。
セダンの助手席は、足元のスペースなどが後部座席よりも広い場合が多く、車内の人の声も聞き取りやすいため、席次は「助手席」→「運転手の後部座席」→「助手席の後部座席」→「後部座席の真ん中」になります。
ただし、あくまで通例ですので、「後部座席でゆったりしたい」という上司の意向を優先するという臨機応変さも必要です。目上の人に対して、いかに気を遣えるかが、ビジネスマナーの本質だといえます。
では、社用車としても増えている、3列シートのミニバンの場合はどうなのでしょうか。
安全性や快適性を考慮すると、「運転手側の2列目」→「助手席側の2列目」→「2列目の真ん中」→「助手席」→「運転席側の3列目」→「助手席側の3列目」が正しい席次になります。
運転する人が自分より目上の場合はどうなるかというと、「助手席」→「運転手側の2列目」→「助手席側の2列目」→「2列目の真ん中」→「運転席側の3列目」→「助手席側の3列目」となるようです。
ミニバンでは2列目シートがゆったり座れることから、上司が座ります。逆に乗り降りがしづらい3列目シートは部下が座るのがマナーです。
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