日産「エクストレイル」に影響あり!? 新型ハリアー&RAV4の相乗効果とは
近年のSUV市場をけん引してきた日産「エクストレイル」ですが、直近ではトヨタ「RAV4」にその座を奪われています。新型「ハリアー」と新型「RAV4 PHV」が発売され、エクストレイルの販売面に影響があるといいます。どれほどの影響があるのでしょうか。
新型ハリアー登場でエクストレイルの販売に影響あり?
かつてSUV市場をけん引してきた日産「エクストレイル」ですが、直近ではトヨタ「RAV4」にその座を奪われています。さらに、2020年6月にトヨタは新型「ハリアー」と新型「RAV4 PHV」を発売。エクストレイルには、どれほどの影響があるのでしょうか。
エクストレイルの起源は、1997年に東京モーターショーで発表された「トレイルランナー」で、クロスオーバーSUVの先駆け的なモデルとして登場します。
その後2000年に初代エクストレイルとして製品化、当時は「4人が快適で楽しい、200万円の使える4駆」がコンセプトでした。
その後、2007年8月には2代目モデルを投入。初代と比較して、外見上の大きな変化はありませんでしたが、内装部分ではセンターメーターの廃止といった変更がありました。
しかし、もっとも大きく注目を集めたのは、クリーンディーゼルエンジンを搭載し、当時の世界最高水準の排気ガス規制である「ポスト新長期規制」に世界で初めて適合した点です。
当時は環境への影響が大きいとされたためにイメージがあまりよくなかったディーゼルエンジンでしたが、この2代目エクストレイルを先駆けとして、2010年代には多くのメーカーがクリーンディーゼルエンジン搭載モデルを市販することになりました。
そして、2013年12月には現行モデルである3代目にモデルチェンジ。前回のモデルチェンジとは違い、外見上も大きく変化しています。
外観デザインは角ばったスタイルから丸みを帯びたつくりへと変わり、ヘッドライトも細く、直線的なものになっているため、それまで無骨な印象が強かったエクストレイルは現代的なイメージをもつようになりました。
性能の面では、エンジントルクの制御により小さな揺れ、ブレーキ制御で大きな揺れを抑制、乗り心地を向上する「アクティブライドコントロール」を世界初搭載したことで話題となりました。
そんなエクストレイルにとって、新型ハリアーの登場は脅威となるのではないでしょうか。しかし日産の販売店スタッフは以下のように話します。
「新型ハリアーの登場は、現実的にはエクストレイルにあまり影響しないと考えています。エクストレイルに比べて、ハリアーのほうが乗り出し価格が高いことから、客層が異なるためです」
両モデルの価格は、エントリーグレードでは、新型ハリアーの「S(ガソリン車/2WD)」が299万円からで、エクストレイルの「20S(ガソリン車/4WD)の248万3000円と、約50万円ほどの差があります。
上級グレードでは、新型ハリアーの「Z“Leather Package”(ハイブリッド車/E-Four)」が504万円、エクストレイルは「20Xi HYBRID レザーエディション(ハイブリッド車/4WD)」の375万6500円と約130万円の差があるのです。
なお、エクストレイルにはプレミアムな仕様となるオーテックモデルも存在し、最上級の「AUTECH HYBRID i Package(ハイブリッド車/4WD)」が400万9500円となっています。
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このように、新型ハリアーとエクストレイルでは価格面から見てもターゲット層が違うことがわかります。
また、都市型SUVの代表格としてブランドを築いてきたハリアーに比べて、エクストレイルはアクティブなイメージでブランディングされてきました。このことからも直接的なライバル関係には無いといえます。
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