日産「リーフe+」で人生初レース! 初心者でも楽しめるEVレースとは

日産の電気自動車「リーフ」は、2010年に初代モデルが登場し、2017年に2代目モデルへとフルモデルチェンジ。今回、2代目のパワーアップ版ともいえる「リーフe+」(自動車ジャーナリスト・国沢光宏氏からの借り物)で電気自動車レースに参戦。なんと、筆者(編集部の金子)は人生初レースですが、そんな初心者でも電気自動車レースは楽しめたのでしょうか。

人生初レースは、日産の電気自動車「リーフe+」

 自動車好きにとっての「夢」はたくさんあると思うけれど、運転テクニックに自信持っている人ならチャレンジしたいのが「レース」です。

 テニスでいえば壁打ちより相手のいるゲームは楽しいし、ゴルフだって練習場よりコースに出た方がずっとワクワクするのは、レースも同じですが、今や一般道じゃ思い切りアクセル踏めません。

 レースなら速く走れば走るほどホメてもらえますが、レースに出ようとすれば、少なからぬ予算を作らなければなりません。

 加えて、レースに出て「楽しいか楽しくないか」、はたまた素質あるかないのか解らない状態でライセンス取ったり、クルマにロールケージを入れたりするのはリスク大きいです。

 そんな人におすすめしたいのが、極めてハードルの低い電気自動車レースです。電気自動車を持っていたら、基本的にそのまま出場可能。

今回の電気自動車レースは、テスラの「モデル3」や「モデルS」、トヨタ「ミライ」、日産「ノートe-POWER」、「リーフ」が混走する。
今回の電気自動車レースは、テスラの「モデル3」や「モデルS」、トヨタ「ミライ」、日産「ノートe-POWER」、「リーフ」が混走する。

 この電気自動車レースは、ロールケージなどもいらなく、タイヤだってノーマルでいいけれど、楽しもうとすれば性能の高いタイプだけ用意すればいいだろう。ライセンス不要で、レーシングギアだって誰かに借りればいい。ということで、すべて実践しましょうか。というのが今回の企画です。

 ドライバーとして抜擢されたくるまのニュース編集部の金子君は、レース経験無し。筑波サーキットもシミュレーションだけ。果たしてそんなドライバーで楽しめるか。(国沢光宏)

※ ※ ※

 この日のために、会社にあったグランツーリスモで猛特訓したお陰で(闇雲に筑波を走るだけ)、コースは何となくの覚えられた気がします。

 さらに、今はYouTubeで走行動画はいくらでも見られるので、走行ラインやブレーキポイントなどもイメージトレーニングは出来ていました。

 2020年6月21日、レース当日の筑波サーキットに向かう道は雨。しかし、到着するとどんよりとした曇り空です。天気予報は、午前中と夕方が雨となっており、いつ雨が降ってもおかしくない状況。

 レース当日の流れを説明すると、8時半から参加受付(参加書類のやり取り)、9時半から車検(車両と装備品の確認)、9時45分から予選(タイム計測)、16時10分から25周の決勝が始まります。

 ちなみに、今回の電気自動車レースはスーツ、ヘルメット、グローブ、シューズが有れば参加可能で、シューズ以外は全部借り物。しかも、シューズはドライビングシューズぽいやつです。

 レース初心者で最初のハードルは、まさにこの装備品を集めることだと思います。

 そして、予選開始。国沢氏のアドバイスは「最初の2周はコースを覚える、残り周は7割、8割程度で走ること」でした。

 今回の国沢氏から借りた日産「リーフe+」は、62kWhバッテリーを搭載。40kWhバッテリーを搭載する標準リーフよりも速いうえに、さらに速く走るために、レース仕様が施されています。

 コースインして最初のコーナーで感じたのは、「ゲームよりも止まる、そして曲がる」ということです。

 止まるために重要なブレーキは、BRIGのワンオフパットを装着。これにより、想像以上に「ちゃんと止まる」という安心感が生まれます。

 実際、ゲームよりもコーナーの奥でブレーキする余裕が出来るので、その分タイムに差が出ます。

 さらに、曲がるでは、ヨコハマのADVAN A052という普通のタイヤよりグリップ性が高いものを履きます。予想よりも曲がることで、高い速度域のままコーナーに入れるのです。

 足回りは、サンコーワークスが作ったワンオフで、国沢氏いわく「リーフe+で1番凝っている部分」だといいます。

 正直、初レースで足回りの良し悪しまで、分かりづらいものの、気持ち良くクルマをコントロール出来るということは、足回りのバランスが良いのだと思います。

 2周を終え、3周から4周では徐々に速度域を上げていきますが、無茶はせず全体通して様子見です。

 そして、予選のベストタイムは1分23秒096となり、この結果で決勝のグリッド(スタート位置)が12番手と決まりました。

 予選結果を見た国沢氏は、「決勝はみんなにつられて8秒は速くなる!」と。果たして決勝はどうなのでしょうか。

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