なぜFRセダンは減少? 新型「IS」で再注目!? FF/FRセダンはどうなるのか

コンパクトFRスポーツセダンとして、レクサスの新型「IS」が発表されました。一方で、トヨタ「マークX」やレクサス「GS」が生産終了となるなど、FRセダンが年々姿を消しています。なぜFRセダンは減少傾向にあるのでしょうか。

なぜFRセダンは絶滅危惧になった!?

 レクサスは、コンパクトFRスポーツセダンとして、ビッグマイナーチェンジを遂げた新型「IS」を発表しました。一方で、最近ではトヨタ「マークX」やレクサス「GS」が生産終了となるなど、FRセダンが減少し、FFセダンが主流となりつつあります。なぜFRセダンは減少しているのでしょうか。

世界情勢により世界初披露が延期となっていたレクサスの新型「IS」は大きな注目を集めている
世界情勢により世界初披露が延期となっていたレクサスの新型「IS」は大きな注目を集めている

 かつてのFRセダンには、トヨタ「マークII/チェイサー/クレスタ」や「アリスト」、「アルテッツァ」、日産「セドリック/グロリア」、「ローレル」など多くのラインナップがありました。

 FR(フロントエンジン・リアドライブ)とは、エンジンをボディ前方に搭載し、後輪を駆動させるレイアウトで、前方のエンジンから後方の駆動輪に動力を伝えるためのプロペラシャフトを床下中央に設置しているのが構造的な特徴です。

 走行性能においては、前輪に駆動力がかからないのでドライバーによる直感的なハンドル操作が可能なことや、ほかレイアウトと比べて、前後の重量配分のバランスが優れていることもあり、スポーツ走行や上質な走りを重視するスポーツモデルや高級セダンに採用されています。

 しかし、近年では開発・生産コストの削減やグローバルで共有できるプラットフォームの活用により、部品点数の多さやレイアウトに不自由があったFR車が減りつつあります。

 一方で、FFレイアウトはコストや横軸展開できることにより、ボディタイプを問わずプラットフォームを共有できるため、主流となっているのです。

 プラットフォーム共有化の例として有名なのが、トヨタの「TNGAプラットフォーム」です。2020年6月現在、いくつかのタイプが存在し、代表的なものとしてGA-Cプラットフォームでは、トヨタ「プリウスシリーズ」や「カローラシリーズ」といったセダンやワゴン、SUVの「C-HR」やレクサス「UX」に用いられています。

 また、新型「ハリアー」や「RAV4」といった人気SUVのほかに、スポーティさを特徴としたセダンの「カムリ」にはGA-Kプラットフォームが採用されるなど、近年ではボディタイプや排気量、走行性能問わず横展開が出来るようになっているのです。

 そのなかで、基本的にFR車向けに設定されているのがGA-Lプラットフォームで、トヨタ「クラウン」やレクサス「LC」、「LS」などのいわゆる高級モデル用のプラットフォームとなっています。

 また、日産のFR用プラットフォームとしては、「FR-L」というものが存在し、インフィニティブランドと共通する形で、「スカイラインセダン/クーペ」や「フーガ」、「シーマ」、「フェアレディZ(33型/34型)」、SUVの「スカイラインクロスオーバー」や「インフィニティFXシリーズ」などに採用されています。

 しかし、近年はルノーとのアライアンスによりCMFプラットフォームでの共有化が図られていますが、現状ではFFレイアウト向けのプラットフォームが大半のため、今後のFRレイアウト向けプラットフォームについてはどうなるかわかりません。

 このような世界的な状況について、自動車メーカーの担当者は次のように話します。

「FRセダンをはじめFRレイアウトのクルマは全体的に縮小傾向にあると思います。もちろん、スポーツカーや高級セダンなどは、走りにおいてFRが適している部分があるのは事実です。

 しかし、近年ではどのメーカーも選択と集中という形で、効率良くクルマを生産する方針となりつつあります。そうなると、スポーツカーや高級セダンは台数が多く売れるジャンルではないため、FRレイアウトを意識したプラットフォームに多額の開発費を掛けるのが難しいのが現状です。

 また、同時に最近ではFFレイアウトのモデルでもスポーティさや上質な走りを実現できるほど、技術力が向上していることもFRレイアウトが減少していく要因だといえます」

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 姿を消しつつあるFRモデルですが、2020年6月16日にビッグマイナーチェンジを受けたレクサスの新型「IS」が世界初公開され、再び「FRセダン」が大きな注目を浴びるきっかけとなりました。

 一方で、ISに用いられるNプラットフォームは、前述のマークXやGS、そして先代となる14代目クラウンに採用されており、設計が古くなっていることも否めません。

 また、ビッグマイナーチェンジを受けた新型ISは、プラットフォームやパワートレインはそのままですが、レクサス自身は「新世代レクサスのデザインへとアップデート」という形でアナウンスしています。

 さらに、走りの進化において「数値よりも感性を重視」をテーマに厳しい環境で鍛え上げたといい、「あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる乗り味を作り上げた」と自信があるようです。

 FRセダンが消えゆくなかで、新型ISがどれほど進化をしているのか、期待が高まります。

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