販売現場は「困る」 なぜ各メーカーから基幹車種が次々廃止に? 生産終了の裏にある事情とは

日産「キューブ」やホンダ「シビックセダン」など、各メーカーを代表する車種の生産終了が相次いでいます。メーカーが基幹車種を廃止するのには、どのような事情があるのでしょうか。

惜しいモデルが続々終了…車種廃止による影響は?

 最近は車種の廃止が続いています。直近では、ホンダ「シビックセダン」「グレイス」「ジェイド」の廃止が決まりました。レクサスは「GS」、日産は「キューブ」と「ティアナ」が終了となります。

シビックセダンはマイナーチェンジしたばかりだが生産終了へ
シビックセダンはマイナーチェンジしたばかりだが生産終了へ

 シビックセダンやGS、キューブは、いずれも各メーカーやブランドを代表する基幹車種で、廃止には疑問も感じます。

 メーカーや販売店に廃止の理由をたずねると、「市場戦略に基づく」という返答が多いです。

 たとえばホンダの場合、前述の車種を廃止しても、ほかの商品で需要を補えると考えています。

 シビックセダンは「シビックハッチバック」、グレイスは「フィット」、ジェイドは「フリード」がカバーします。

 レクサスGSも同様です。2018年にレクサス「ES」が導入されたときから、販売店では「ESを発売した代わりにGSを廃止する可能性が高い」という話が聞かれました。

 ところが販売店では「車種の廃止は困る」という意見も根強いのです。

 ホンダの販売店では「グレイスは、いまでは数少ない5ナンバーサイズのセダンであるということから、社用車として使う法人のお客さまに好まれています。たくさん売れるクルマではありませんが、確実に乗り替えて頂けるから廃止は惜しいです」といいます。

 日産の販売店スタッフは「キューブは背の高いコンパクトカーで、売れ筋カテゴリですから、以前は好調に売れました。特別仕様車が追加されると販売が伸びたものです。

 しかし、キューブには衝突被害軽減ブレーキが装着されていないことから、購入を諦めるお客さまもおられましたが、改善を加えれば今後も売り続けられるでしょう」と指摘します。

 日産はキューブの前に「ティーダ」も廃止したので、以前に比べるとコンパクトカーの品ぞろえが大幅に減りました。

 販売店によると「『ノート』はベーシックなコンパクトカーなので、上質なティーダや車内の広いキューブの代わりにはなりにくいです」と説明します。

 レクサスの販売店スタッフからは、次のような話もあります。

「『LS』は、現行型でボディを大幅に拡大しました。そのためにマンションに住んでいる先代LSのお客さまからは、現行型に乗り替えると車庫に入らないという話も聞きます。

 そこでボディが先代LSよりもコンパクトで、なおかつ車内は現行LSと同等に広いESを推奨していますが、駆動方式は前輪駆動です。後輪駆動が好きなお客さまは、メルセデス・ベンツ『Eクラス』などに乗り替えることもあります」

 車種を減らすと、ほかのクルマでカバーするのは、現実的には難しいです。どの車種も役割を持って開発されたので、簡単に廃止はできません。

 それなのに廃止するのは、ほかの車種で補える余剰な商品だからではなく、車種を減らして合理化するためです。

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