「A70系スープラ」はオープンエアも楽しめた!? セリカから独立した3代目スープラとは
待望のワイドボディ追加など、さまざまなラインナップを展開
1987年1月には、3リッターターボモデルにも5速MTが追加されたほか、待望の輸出仕様と同じワイドボディを持った「3.0GTリミテッド」が追加されます。
1988年8月のマイナーチェンジ時には内外装の変更とともに、3リッターエンジン搭載グレードはすべてワイドボディとなっています。
また、このマイナーチェンジのタイミングで、全日本ツーリングカー選手権のホモロゲーションモデルとして、3リッターの7M-GTEU型エンジンに専用のタービンや専用インタークーラー、専用のサスペンションなどを備えた「ターボA」を500台限定でリリース。
外観上のもっとも大きな識別点は、フロントバンパー中央に備わる3連ダクトで、通称「ターボAダクト」と呼ばれていました。
実戦では初戦で優勝を飾るなど華々しいデビューを果たしますが、その後のレギュレーション変更のあおりを受けて苦戦続きとなり、モデル途中で参戦を終了しています。
1990年8月におこなわれたマイナーチェンジでは、トップグレードの7M-GTEU型エンジンに代わって2.5リッターツインターボの「1JZ-GTE型」エンジンが登場しました。
いまだに世界中からチューニングベースのエンジンとして愛される1JZ-GTE型エンジンですが、初めて搭載されたのがこのスープラと、同じタイミングでマイナーチェンジを受けた「マークII」3兄弟だったのです。
この1JZ-GTE型エンジンを搭載したモデルは日本国内専売モデルであり、輸出仕様には引き続き3リッターの7M-GTEU型エンジンが搭載されていました。
その後、A70系スープラは1993年5月に新型へとバトンタッチを果たして販売を終了。新型はよりスポーツ性を高めたモデルへ進化し、人気を博すことになります。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
ターボA、乗ってたよ。
良い時代だったね。