自粛でガラガラ首都高で急増中!「ルーレット族」に遭遇した時の正しい対処法とは
もしルーレット族に遭遇したらどう対処すべき?
ルーレット族の増加によって、どのような事故が増えているのでしょうか。
警視庁では、ルーレット族の事故として統計を取っていないとのことでしたが、「速度超過による単独事故や、渋滞最後尾のクルマに追突する事故が発生しています」(警視庁)という回答でした。
また、首都高速道路では2020年5月11日に、「今年度(2020年4月以降)、首都高速道路では車両単独での施設接触事故が増加しています。施設接触事故はカーブや分合流部のJCT(ジャンクション)付近で多く発生しております。とくに雨天時の事故が多発しております」と発表しています。

安全運転をしているドライバーが、ルーレット族に遭遇したらどうすればよいでしょうか。警視庁は、対処法について次のように説明します。
「ルーレット族に遭遇した(後ろから速い車が近づいてきた)からと言って、慌てて避けようとすれば自分自身が事故を起こす原因になります。
交通法規をまもって、安全に運転していれば、他のクルマが速度超過などで事故を起こしても、回避することにつながります。また、危険な車を見つけた時には、PAなどの安全な場所に停めたあとで、110番通報をお願いします」
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ルーレット族という名前の由来は、「環状線」をルーレットのようにグルグル回ることから来ています。首都高の環状線を周回すること自体は問題ないのでしょうか。
これについて首都高速道路広報課に聞いてみたところ、「法定速度を守って安全運転で走っていただければ、周回していただいて構いません」とのことでした。
実際、筆者もクルマから降りないドライブで何度か首都高のC1やC2を走っていますが、同じく安全な速度で周回ドライブを楽しんでいる(と思われる)クルマに、何回も遭遇しました。
逆に、ルーレット族のように速い速度で走るクルマとの遭遇はほとんどありませんでした。
なお、警視庁の回答にもありましたが、速いクルマが後ろから来た場合、道路を譲ろうとするのではなく先に行かせることが大事だと思われます。
首都高をはじめとした都市高速には、追い越し車線・走行車線の区別がありません。右側の車線を走っていて後ろから速いクルマに追いつかれた場合、避けることで事故を誘発することもあります。
このような場合は、車線変更などせず、速いクルマを先に行かせたほうがお互いに安全です。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。




























