「ステイホーム」で需要増!? ルーフテントが外出自粛中に注目されたワケとは
コロナ禍も再ブームに火を付けた?
ルーフテントは手軽さがあるうえに、昨今のキャンプブームの追い風を受けて、ここ2年から3年ほどは市場が確実に拡大しているようです。
別の輸入業者に聞いたところ、コロナ禍で外出自粛が続いている4月、5月中もコンスタンスに商品が売れているといいます。
「外出自粛中に『おうちキャンプ』というムーヴメントがありましたが、その影響もあるのでしょうか。愛車にすぐに付けたいからという問い合わせが、最近かなりありました。
また、来たる自粛解除後のレジャーシーズンを考えているのかもしれません。コロナ禍の影響という点でいえば、おそらくルーフテントはますます需要を増やしていくのではないでしょうか」(輸入業者)
今後、景気が悪くなるほど、リーズナブルに車中泊仕様にできるルーフテントが注目される可能性があるというのです。
さらに、日本のオートキャンプの独自性も、ルーフテントの需要拡大を後押しするのはないかと分析します。
「日本人は移動や運転するのが好きな人種です。キャンピングカーは欧米のように同じ場所に長期宿泊して、長距離移動するようなシチュエーションには向いていますが、日本は数日もあれば北海道から九州に移動できます。
しかも運転の楽しさを求めることが厳しいわけです。今後は『ゴージャスなキャンピングカーを買う』、『車中泊が快適にできる車種を買う』という選択肢のほかに、既存の愛車にルーフテントを付けるという選択をする人は確実に増えていくと思います」(輸入業者)。
ちなみに、ルーフテントにはいくつかタイプがありますが、テントを展開したときにルーフからはみ出さないものを選んだ方がいいということです。
理由は、車両のサイズからはみ出すルーフテントは、仮眠が可能な「道の駅」やSAなどで使用禁止になっていることが多いからだといいます。
こうしたタイプのルーフテントは、結局はキャンプ場でしか使うことができず、行動をかなり規制されるようです。
前出のコイズミでは、スズキ「ジムニー」などの軽自動車に装着できるモデルも独自に販売を開始しており、今後ますますルーフテントに注目が集まると予想しています。
ただし、いくら機動性や使い勝手がいいとはいえ、世間の目は基本的にキャンピングカーと一緒。公共施設などでは、節度とマナーを守った使い方が必要になりそうです。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。