「もっと売れていい」影に隠れたSUV 三菱「エクリプスクロス」が持つ優位性とは?
三菱が2018年3月に発売した「エクリプスクロス」。自動車業界関係者の間では、「もっと売れてもいい」という声もよく聞かれます。日本での販売の実情について、三菱本社に直接聞きました。
三菱「エクリプスクロス」はどのユーザー層に人気?
自動車業界関係者の間で、「日本でも、もっと売れてもいいんじゃない?」という声がよく聞かれる、三菱のコンパクトSUV「エクリプスクロス」。日本での販売の実情はどうなっているのでしょうか。三菱本社に詳しく聞いてみました。
エクリプスクロスは、三菱のグローバル戦略車です。
愛知県・岡崎製作所から欧州向け輸出が始まったのが、2017年10月。次いで、オセアニアと東南アジア、北米へと販売地域を広げ、日本での発売は2018年3月からとなりました。
グローバルでの累積販売台数は、19万8105台。そのうちの約11%となる2万1404台が日本国内販売分です。日本国内での販売目標台数は、初年度の2018年が月1000台。2019年度は月800台の設定としています。
過去1年間の実売を見ると、2019年4月と5月はそれぞれ月500台半ばでしたが、6月に「デリカD:5」で熟成してきた2.2リッターディーゼルが導入され、販売は一気に倍増して月1000台を回復しました。
10月の消費税アップの影響もあり、最近ではディーゼル導入までの台数規模で落ち着いています。
ガソリン車とディーゼル車の販売比率は、65:35。また2WDと4WDの比率は30:70となっています。
この状況について三菱本社に聞くと「ディーゼル投入以降ガソリンの4WD比率が減少しており、4WDならではの高い走破性・走行安定性を求める方はディーゼルエンジンをお選びいただいている傾向があるといえます」と答えます。
グレード別では、「G」が55%ともっとも多く、次いで「G Plus Package」が30%、「BLACK Edition」が10%、そして「M」が5%。
ボディ色別では、ホワイトパールが35%、レッドダイヤモンドとブラックマイカがそれぞれ20%、そしてチタニウムグレーメタリックが15%という割合となります。
では、どのような人が購入しているのでしょうか。
まず、男女比は、85:15です。年代別では、50代が25%ともっとも多いですが、40代と60代がそれぞれ20%、30代と20代以下がそれぞれ15%と全世代での需要があることが分かります。70代以上も5%あります。
購入者からは、エクリプス クロスの商品特長である「走り」と「デザイン」についてはどちらも高い評価があり、そこが購入の決め手になっているそうです。
販売店での試乗後のアンケートでは、「期待以上だった」との声が半数を超えたといいます。
興味深いのは、乗り換え需要の動きです。自銘(三菱)からの乗り換えの割合が50%ですが、残り50%の他銘からの乗り換えでは、軽自動車やコンパクトカーからのアップサイジングと、中型・大型SUVからのダウンサイジングが目立ちます。
具体的には、トップがスズキ「ワゴンR」で、ホンダ「フィット」、日産「エクストレイル」、トヨタ「プリウス」、日産「ノート」、ダイハツ「ムーヴ」、スバル「インプレッサ」、スズキ「スイフト」、トヨタ「ウィッシュ」、スバル「フォレスター」と続きます。
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