セダン市場の復活はある? イケメン過ぎるセダンはなぜ増加したのか
近年、新車市場にはスタイリッシュなセダンが多く発売されています。他のボディタイプと比べ地味な印象も強かったセダンですが、大きく変わりました。いったいなぜ、スタイリッシュなセダンは増えたのでしょうか。
カッコいいセダンが増加? その理由とは
近年発売されるセダンの外観を見ると、多くのモデルがスタイリッシュなデザインを採用しています。他のボディタイプと比べ地味な印象も強かったセダンですが、大きく変化しました。
なぜ、最近のセダンにはスポーティかつスタイリッシュなデザインのモデルが多いのでしょうか。
直近で発売されたセダンをいくつか振り返ると、2020年2月にフルモデルチェンジされたホンダ「アコード」は、クーペライクなデザインを採用したことによりボディ全体がスポーティな印象となっているほか、フロントフェイスも一新。
メッキ加飾を効果的に施している点は継承しているものの、より洗練された印象です。
そして、2019年9月には日産「スカイライン」がビッグマイナーチェンジを受けて登場。運転支援システム「プロパイロット2.0」の採用が大きなニュースとなりましたが、あわせてフェイスリフトもおこなわれ、「GT-R」のような顔つきになりました。
また、トヨタのミドルクラスセダンである「カムリ」も、2017年に発売された現行モデルはトヨタの独自デザイン「キーンルック」を強調したフロントフェイスとして先代から大きくイメージチェンジ。低いベルトラインにより、タイヤの存在感を強調し、低重心感を表現しています。
さらに2018年にはスポーティ感を強調したグレード「WS」を追加設定しました。
なぜ、近年のセダンはスポーティなデザインのモデルが多いのでしょうか。その背景には、自社のセダンユーザーの若返りを狙いたいメーカーの思惑があるようです。
カムリのチーフエンジニアは、「2017年に発売したカムリについて、若者に購入してほしいと考え企画しました。年齢層としては、30代後半から40代前半の方に購入していただけたらと思い開発しました」と説明します。
また、カムリに限らず前述のアコード、スカイラインなどもすべてロングセラーモデルとなっているため、新たなユーザー層の掘り起こしが必要になったということです。
では、デザインを変更したことで、どのような変化が出ているのでしょうか。
発売から約8か月が経過したスカイラインですが、発売後の受注データによると比較的若い世代にも好評で、とくに高性能グレード「400R」の購入者は40代が3割近くを占めており、20代・30代の若い世代の比率もほかのグレードより高いといいます。
50代以上が多いといわれるセダンの高級車ですが、若返りに成功しているといえるでしょう。
また、カムリについても、前述のチーフエンジニアは次のように説明します。
「(発売直後は)先代カムリからの乗り換えが多く、年齢層は50代後半の方が占めている状況でした。一方、2018年に追加したカムリ WSについては、先行受注で予想より若い20代や30代の方々にもご購入いただいていることに正直、ビックリしています」
発売からまだ間もないアコードも、ユーザーの年齢層に違いが出てくるのか注目されます。
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