新型「ハリアー」なぜ値下げ? 299万円スタートで8インチ液晶も装備 トヨタ割安戦略の狙いとは
トヨタは「攻める戦略」に変わった?
新型ハリアーは、数々のバージョアップを受けていることを考えれば、事前に流れた30万円の値上がり情報もおかしくなかったと思いますが、価格据え置きとしています。
このあたりにトヨタの攻める戦略が見えてきます。というのも今までのハリアーは、トヨタのなかで割と高価なミドルサイズを主として扱ってきたトヨペット店の扱いでした。
しかし、トヨタの販売店改革で新型ハリアーは全店扱いになり、比較的若いユーザー層の多いネッツ店や、カローラ級の大衆車種を得意としてきたカローラ店でも販売されるようになります。
新型ハリアーのスターティングプライスを見ると、あえて300万円を割り込む299万円にしたようです。ネッツ店やカローラ店でも十分カバー出来る雰囲気。
ハリアーは若い人たちからも要望があったが、値段がネックになっていたというのをしっかりリサーチした結果もあるのでしょう。
同じトヨタの「RAV4」はアクティブな中高年層が好み、スタイリッシュさを前面に出すSUVのハリアーは若い人たちの憧れになるかもしれません。
またトヨタは、高くなる一方の車両価格に危機感があるのだと思います。5年前までのトヨタ車を見ると、同じ価格のライバル車より少し高かった気がしており、値引きで調整している感じでした。
けれど昨年あたりからライバルが値上げするなか、価格据え置き戦略を取っています。結果的にトヨタ車はドンドン割安感出てきた。そろそろライバルメーカーも本気になった方がいいかもしれません。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
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