超高級車から庶民派なモデルもあった!? 初期のスペシャリティカー3選
走る芸術品のようなスペシャリティカーとは!?
●いすゞ「117クーペ」
1968年に登場したいすゞ「117クーペ」は、ミドルクラスセダンの「フローリアン」のコンポーネンツを流用して開発された高級パーソナルクーペです。
いまも語り継がれる美しいボディスタイルは、イタリアの自動車デザインスタジオである「カロッツェリア・ギア」によるもので、チーフデザイナーは多くのスーパーカーを手掛けたジョルジェット・ジウジアーロが担当。
エンジンは当時の国産車では数少ない1.6リッター直列4気筒DOHCを搭載するなど、流麗なボディにふさわしい性能を実現していました。
また、内装も台湾楠のウッドパネルを使用した上質なもので、高級感を演出。
初期のモデルは通常の生産ラインでは対応ができず、手作業で製造をおこなっていたことから、後に「ハンドメイド」と呼ばれます。
一方で、1970年にはボッシュ製の電子制御燃料噴射装置を日本で初めて搭載するなど、先進性も合わせ持っていました。
その後マイナーチェンジを繰り返して前後のデザイン変更をおこないましたが、一度もフルモデルチェンジすることなく、1981年に「ピアッツァ」がデビューするまで販売されました。
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現在、国産2ドアクーペというとレクサス「LC」や「RC」、日産「GT-R」など高額なモデルが主流で、これは海外メーカーでも同様な傾向です。
昨今はSUV人気が続いており、やはり2ドアクーペでは使い勝手が悪いということで、比較的小型のモデルはほとんど淘汰されてしまいました。
しかし、2ドアクーペならではのスタイリッシュなフォルムは魅力的で、ぜひ復活してほしいところです。
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