環境性能だけじゃない! サーキットでレースも可能な実力を持つEVの魅力とは

世界的な新型コロナウイルス感染拡大による景気の悪化で、原油先物取引価格が史上初めてマイナスになるなど、電気自動車(EV)にとっては逆風が吹いている。だが、EVへのシフトは止まらず、欧州メーカーを中心にこの先も続々とニューモデルが日本にやってくる。そんなEVの魅力とはなにか。いま、日本で乗ることができる5モデルのEVの特徴を紹介しよう。

0回転から最大トルクを発揮できるモーターの特性も魅力のひとつ

 いま新型コロナウイルス禍で、世界各国で外出や移動の自粛を要請されている。

 こうした移動制限がされている影響もあって経済が冷え込み、そのために原油の需要が落ち込み、そしてガソリン価格が下落している。こうなるとCO2の発生も減少しているだろうということから、電気自動車(EV)への注目度も下がってくる。

 しかしEVの特徴は、なにも走行中のCO2排出ゼロという環境性能の良さだけではない。発進から力強い加速ができること、走行中の静粛性、災害時には給電が可能、税金・車検整備などの費用が桁違いに安いなど、EVの魅力は衰えてはいない。

 電気モーターの特性で、ほぼゼロ回転から最大トルクを発揮することが可能だから、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間からタイムラグなく発進することができる。

 しかも、遠くでインバータとモーターの音が聞こえる程度の無音で怒涛の加速をしていくさまは、エンジン車では味わえない。EVは単なるエコカーではなく、新世代のスポーツカーとしても認められる時代になってきた。

 そこで、いま日本で乗ることができる国産/海外メーカーのEVの魅力をあらためて見ていこう。

●テスラ「モデルX」

テスラ「モデルX」。ファルコンウイングドアが特徴的
テスラ「モデルX」。ファルコンウイングドアが特徴的

 テスラが作るモデルは、すべてエンジンを搭載しないピュアEVだ。

 最初はロータスのボディを使ったコンバージョンだったが、「モデルS」「モデルX」「モデル3」と、矢継ぎ早にオリジナルボディのEVを増やした。既存の概念にとらわれずに、新しいものに挑戦する姿勢が買われて、世界中でユーザーを増やしている。

 モデルXは、キーを持った人がドアに近づくと自動的にドアが開いて迎え入れてくれる。「ファルコンウイングドア」と呼ばれるユニークに開閉するリアドアも、後席に乗る人のためにはアミューズメントだ。

 車両重量が2.5トンとヘビー級のモデルにもかかわらずシステム最高出力・最大トルクは470ps・830Nmを誇り、駆動方式はAWD。0-100km/h加速はなんと2.8秒。信号待ちからの発進でアクセルオンすると、ヘッドレストに頭をぶつけるほどの連続した加速が可能なのだ。

●ジャガー「Iペイス」

ジャガー「Iペイス」
ジャガー「Iペイス」

 ジャガー初のEVが、「I(アイ)ペイス」だ。ジャガーはEV専用のプラットフォームとボディを作ったというから、付け焼き刃でEVを作ったのではないことがうかがえる。

 床下にバッテリーを搭載し、前後にモーターを備えるAWDモデルとし、SUVボディで快適に移動できる空間を作り出している。

 システム最高出力・最大トルクは400ps・696Nm。最高速度は200km/h、0-100km/h加速は4.8秒というパフォーマンスを誇る。

 スポーティな走行ができそうだと踏んで、JEVRA(日本電気自動車レース協会)主催のEVレースにこのIペイスで参戦したことがある。

 クルマはカタログ仕様のままの完全フルノーマル状態で、しかもタイヤも純正装着のSUV用タイヤのままだったが、EVレース用に改造したコンバートEVやサーキット用のタイヤを履いたリーフ、それに4台のテスラもいる中で、そのレースで総合2位に入ることができた。

 Iペイスは、単なる電動SUVではない。ジャガーらしいスポーティさを持っているEVであることを証明してくれた。

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