日本車が世界進出するきっかけになった!? 初代が偉大な車5選

日本車が世界に羽ばたくきっかけになったクルマとは!?

●ホンダ「シビック」

新時代のFFコンパクトカーとしてデビューした「シビック」
新時代のFFコンパクトカーとしてデビューした「シビック」

 ホンダは1960年代に軽自動車「N360」のヒットによって自動車メーカーとして歩んでいましたが、登録車がヒットした実績はほとんどありませんでした。

 そこで1972年に、これまでとは異なる発想のコンパクトカーである「シビック」を発売。

 駆動方式をFFとし、前後を切り詰めたコンパクトなボディは四隅にタイヤをレイアウトして室内の広さを確保。車名のとおり「市民の」ためのクルマとして開発されました。

 デビュー当初は60馬力の1.2リッター直列4気筒SOHCエンジンを搭載した2ドアで、トランスミッションは4速MTのみの設定と、シンプルなグレード構成でした。

 そして1973年には、排出ガス浄化技術「CVCC」を採用した1.5リッター車と4ドアセダンを追加。このCVCCエンジン搭載車はクリア不可能といわれたアメリカの排出ガス規制をパスして、1975年モデルからアメリカにも輸出され、燃費の良い低公害車としてヒットします。

 初代シビックの成功によって、日本だけでなくアメリカでもホンダが認められ、他メーカーに先駆けて1982年にアメリカ工場が設立されました。

 現行モデルは10代目にあたり、引き続きアメリカではホンダを代表するモデルとなっています。

●日産「フェアレディZ」

日本を代表するスポーツカーの「フェアレディZ」
日本を代表するスポーツカーの「フェアレディZ」

 1969年、日産はアメリカ市場でのニーズに適合した新しいスポーツカーとして、初代フェアレディZを発売。

 欧州の高級GTカーのようなスペックと、ロングノーズとファストバックの魅力あるスタイル、軽量ボディにストラット式四輪独立サスペンションによる走りのよさ、そして、なめらかに吹け上がる直列6気筒エンジンで多くのファンを掴みました。

 また「スカイラインGT-R」と同じ2リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載した「フェアレディZ432」や、トルクフルな2.4リッター直列6気筒エンジンを搭載する「フェアレディ240Z」シリーズも発売し、若者たちの憧れの的となります。

 そしてアメリカにはダットサン「240Z」として上陸を果たし、日本以上の人気を獲得。「Z Car」と呼ばれ、年間4万台以上をコンスタントに販売していたため、製造台数の多くはアメリカ向けに輸出されたといいます。

 また、240Zがあまりにも売れていた影響で、軽量コンパクトなスポーツカーを主に販売していた英国メーカーがアメリカから撤退することを余儀なくされたほどです。

 その後、日産はアメリカでの成功を足がかりに、世界進出を果たし、現在に至ります。

 フェアレディZは2019年に誕生50周年を迎え、最近は新型の噂が出るなど、まだまだ話題が尽きません。

※ ※ ※

 日本車ではほかにも、トヨタ「クラウン」、「カローラ」、日産「スカイライン」など、途切れることなく長い歴史を刻むモデルが存在します。

 日本の近代的な自動車製造は大正時代に始まっていますが、本格的にスタートしたのは第二次大戦後と、それほど古くはありません。

 車名も変えずに長く生き残っているクルマがこれほどあるのは、世界的にも貴重な存在です。

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Writer: くるまのニュース編集部

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