ベントレーのマスコットはフクロウだった! フライングBの歴史を辿る
トランクリッドやステアリングホイールのセンターにあるベントレーのエンブレムはどのようにして生まれた?
最初のフライングBマスコットが作られる前には、ベントレーの「翼」は平面の形で存在していたが、それはどのような経緯でつくられたのだろうか。
●最初のウイングドB
W.O.ベントレーが1919年にベントレー・モーターズを設立したとき、パフォーマンスの限界を押し広げるという哲学を表現するロゴを求め、友人のゴードン・クロスビーに白羽の矢を立てた。
そのクロスビーがデザインしたのが、オリジナルのウイングドBバッジである。ベントレーの頭文字である「B」を中心に置き、左右に一対の翼を配置。全体に「動き」を強調したデザインで、創業者W.O.ベントレーが第1次世界大戦期に航空機エンジンの設計で名を馳せたエンジニアだったというバックグラウンドを表現したと考えられている。
またクロスビーは、偽造を防止する目的で、左右の翼の羽根を異なる数にした。
●変更が加えられ続けたウイングドB
ベントレーがロールス・ロイス傘下にあった1930年代には、ウイングドBは流線型になり、下向きの翼は左右にまっすぐ伸びる水平基調へと変更された。
また、それぞれの翼には10枚ずつの羽根が与えられ、オリジナルの非対称性ではなくなってしまう。しかし、1990年代にはこのエンブレムが再び見直され、クロスビーへのオマージュとして左右のアシンメトリーが復活。
中央の「B」もオリジナルを反映したものに変更され、2002年には、現在も使用されているウイングドBを含め、新しいコーポレート・アイデンティティが制定されて現在に至っている。
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