テレワークで新車開発!? コロナ禍で注目される米国で量産された430馬力SUVとは
テレワークで開発されたクルマでも、製造は手作業中心
ラリーファイターが製造されていた期間に、米アリゾナ州にあるローカルモータース本社工場を訪れました。
工場内の雰囲気は、テレワークというイメージはなく、鉄工所のようなワークショップでした。主要な作業は、車体のパイプフレームの溶接工程で、すべてが手作業です。
一部の車両は、本社工場内で完成車として仕立てられましたが、ローカルモータースの基本的な考え方は、ユーザーの所在に近い場所で最終的な組付けをおこなうことです。
いわゆる、キットカーとして販売し、組立はローカルモータースの支店や、契約先のカーディーラーや修理工場などでおこないます。部品は本社、または部品サプライヤーで製造し、それらの物流を本社がコントロールするのです。こうした作業の一部も、テレワークでおこなえます。
ラリーファイターはすでに、生産中止となりましたが、ローカルモータースは今後もさらにテレワークを駆使したクルマ作りを目指すといいます。それが、3Dプリンターの活用です。
車体から部品まで、データで管理し、そのデータを支店や契約先の3Dプリンターで制作する方法です。ラリーファイターの場合、富裕層の購入者が多く、カスタマイズへの供給が多くありましたが、そうしたオプション部品についても3Dプリンターが活用できると考えられます。
実際、3Dプリンターについては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、独ダイムラーがフェイスシールドの製造で活用する動きが出てきました。
クルマの商品企画から設計はもとより、生産についても、人が直接会って話し合う機会を減らし、在宅勤務を含むテレワークの可能性が徐々に見えてきたように感じます。
ラリーファイターは、自動車産業におけるテレワークの試金石だったのかもしれません。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
大メーカーの試作車より少ないのを量産車ってくくりでいいのかね。
ハリウッドTFで畑走ってたのってこんなのだったような