トヨタ車が100万円以下!? シエンタより小さい 人気ミニバン「カリヤ」とは
カリヤの人気は手頃な価格とトヨタの安心感
インドネシアでの移動手段は、公共交通機関やオートバイの利用がほとんどとなっています。しかし、中間層の厚みが増してきたことから、自動車購入を検討する人が増えてきています。
そして、自動車購入を後押ししているのが、インドネシア政府が進める低コストグリーンカー(LCGC)プログラムです。

LCGCプログラムは2013年7月にインドネシア政府より正式に発表された政策で、「燃費20km/L以上」「ガソリンエンジン車980ccから1.2リッター」「ディーゼル車1.5リッター以下」などの条件があります。これらに適応した車種は、奢侈(しゃし)品販売税(ぜいたく品税)を減免する法律が施行されています。
車両価格もエアバッグなどの安全装備が装着されない場合は、9500万ルピア以下に抑えることが義務付けられており、より多くの人が自動車購入の機会が与えられています。
そんななか、インドネシアではトヨタ車が人気で、7人乗りのカリヤは値段も手ごろなことから多くのインドネシア人から支持を得ています。
ある調査によれば、2019年におけるインドネシアにおけるメーカー別新車販売台数は、トヨタが2万7453台で31.3%のシェアを持ち、続くダイハツも1万855台で12.4%のシェアを誇っています。
また、現地でカリヤを購入するのは、初めてクルマを購入する中間層が多いともいわれ、これまで公共交通機関を乗り継ぎ、長い時間をかけて通勤をしてきた人たちから人気を集めているようです。
こうした人たちがクルマを初めて手に入れる歓びを、インドネシア政府の政策とトヨタやダイハツの企業努力で実現したといってよいでしょう。
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インドネシアには、多くの日系企業が参入しています。ホンダはインドネシアにおいて第3位のシェアを獲得し、4位は三菱、5位はスズキと、日本メーカーが活躍している市場です。
カリヤはインドネシアには無くてはならないモデルとして、幅広いニーズに応えています。
日本では消費者のニーズから導入困難ですが、「超廉価なミニバン」が導入される日が来るとしたら、脚光を浴びるかもしれません。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。




















