他県民はビックリ!? 自分勝手が多い都道府県は? ご当地交通ルールが存在する理由
日本の道路を走る場合、「道路交通法」という全国統一で定められたルールがありますが、地域によっては独自の交通事情・運転マナーも存在するようです。なぜ全国各地にご当地ルールが存在するのでしょうか。
共通点も多い「ご当地ルール」
クルマを運転する場合「道路交通法」を守ることは大前提です。しかし、実際には日本各地に「ご当地ルール」と呼ばれる地域独特のローカルルールがあり、なかには一般的に交通違反とされるようなものも存在します。
毎日新聞の報道によれば、2019年5月16日時点で長野県の「松本走り」、茨城県の「茨城ダッシュ」、山梨県の「山梨ルール」、愛媛県の「伊代の早曲がり」、愛知県の「名古屋走り」といったご当地ルールの存在が報告されています。
なかでも松本市では、2018年に「松本走り」に当てはまる右折時の交通事故が、松本市内で78件発生。事故にも繋がるご当地ルールには、どのようなものがあるのでしょうか。
●松本走り
松本走りは、左折する対向車に合わせるように右折するほか、ウインカーを出さずに進路変更をすることだといわれます。
「対向車に合わせて右折するだけなら問題ないのでは」と思われるかもしれませんが、左折する対向車と同時に右折をすると、直進してくるクルマやバイクと事故を起こす危険があります。
道路交通法第37条では、「交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない」と定められていますので、松本走りは明確な違反行為となるため注意が必要です。
もちろん、ウインカーを出さずに進路変更を行うのは、道路交通法第53条に違反する行為です。場合によっては、周囲のクルマを巻き込んだ事故に繋がるため大変危険です。
しかし、一方で「松本走り」が発生したことには、松本市ならではの事情もあるようです。
松本市は、もともと城下町として栄えてきた経緯があり、松本城を中心とした市街地には狭い道路や信号機が多いため、渋滞が発生します。そのため、強引な右折が横行し出したともいわれています。
●茨城ダッシュ
茨城ダッシュは、青信号に変わった瞬間、先頭のクルマが対向車よりも早く強引に右折をする行為だとされています。
「松本走り」と同様に、右折車と直進車が衝突する「右直事故」と呼ばれる事故の発生原因となり、大変危険です。
全国交通事故弁護士団によれば、右直事故は、交通事故の類型のなかでも、バイクが直進している場合の発生件数がことさら多くなっているといいます。
クルマの左をすり抜けて直進してくるバイクや、クルマの隣で停止しているバイクは、対向車の死角であるため発見できません。
そのため、青信号と共に交差点に進入したバイクと、「茨城ダッシュ」したクルマが衝突し、右直事故に至るケースが少なくないようです。
●山梨ルール
山梨ルールは、「対向車線の直進車のスキをついて強引に右折する」「右折待ちのクルマを優先的に右折させる」などの行為だとされています。
「右折するクルマを思いやる」とも感じられるルールですが、もちろんこのようなルールを知らない人も存在します。
そのため、ご当地ルールを「知っている人」と「知らない人」が交差点で衝突する事故が続発したようです。山梨ルールに馴染みのある運転手のなかには、右折時に、減速をしないで右折する人もいるといわれています。
山梨ルールには、信号機が設置されていない横断歩道で、右折や直進時に歩行者を無視するというものもあるようです。
横断歩道は、道路交通法第38条で歩行者優先と定められています。「クルマは急に止まれないからしょうがない」と思われるかもしれませんが、同法では、「停止することができるような速度で進行しなければならない」と定められています。
警察庁でも、交通局より「横断歩道は歩行者優先」というアナウンスを出しているように、横断歩道で歩行者を無視する山梨ルールは、違反行為といえます。
また、警察庁によれば、2014年から2019年までの5年間で、クルマと歩行者が衝突した交通死亡事故は6275件発生したといい、そのうち4599件が歩行者横断中の事故であり、横断歩道での事故は1439件とされています。
●伊予の早曲がり
伊予の早曲がりは、「茨城ダッシュ」よりもさらに早く右折をする行為とされるようです。
信号が赤信号でも、じわじわと交差点に進入し、青になる直前や、青になった瞬間に右折を行い、対向車が動き出す前に右折してしまうもので、大変危険です。
また、同じ四国の徳島県にも「阿波の黄走り」というご当地ルールがあるようです。これは、「信号が黄色になったら、アクセルを踏んで信号を渡りきってしまう」というもので、速度超過や信号無視はもちろん、衝突事故が起こった際に大けがに繋がる危険もあります。
●名古屋走り
全国的にもっとも知名度のあるご当地ルールともいえる名古屋走りは、信号無視、車線変更禁止場所での車線変更、強引な割り込みなどさまざま行為をいい、愛知県名古屋市や近隣の自治体に見られるようです。
テレビや新聞などのメディアでも大々的に報じられることが多く、愛知県の交通事故件数の多さに関連付けられることが少なくありません。警察庁によれば、2003年から2018年にかけて愛知県の交通事故死亡者数は全国でもっとも多かったとされています。
「信号無視」「スピード超過」「車線をまたいでの走行」を実際に目撃した人もおり、事故につながる運転は少なくありません。なかには、クルマ1台分の車間距離があいていれば、強引に割り込んでくるものもあり、「名古屋走り」は「強引な運転の代名詞」といえるのかもしれません。
※ ※ ※
地域によって呼び方はさまざまですが、ご当地ルールには共通する点も多くあります。「松本走り」「茨城ダッシュ」「伊予の早曲がり」は、どれも強引な右折という点が共通し、「名古屋走り」「阿波の黄走り」は共に信号無視を指しています。
岡山県では、車線変更や右左折時にウィンカーを出さない「岡山ルール」なるものも存在しているとのことです。そのため、岡山県の道路にウィンカーを促す「★合図」と緑色で書かれた、路面標示が設置されているほどです。
都会視点の実にくだらん記事だ。
こんなんだから車も馬力と販売数でしか量れないんだよな。
名古屋走りの認識に大きな間違いがあります
名古屋走りと名前は付いてますが、実際は名古屋の道幅の広さに慣れない人や、名古屋付近の名古屋ナンバー以外の方が、名古屋に入った時に、今まで走っていた自分の地区より急に走りやすくなる事から、スピード出したり、広い道幅を無意味に入れ替わりさしかわりするのです
当然、名古屋市民は巻き込まれ、事故が起るのは名古屋市内……
実際のところ、不名誉な名前までつけられ、巻き込まれている名古屋市民は被害者ですよ
三重県は人口割にする市町村交通死亡事故者数のベスト10に4つか5つ入ってるのだけど、ニュースは県単位の総数になるから目立たない。
笑うのが、時間にルーズで集合時間を決めても、その時間に出発して、30分遅れるのは常識で、よく伊勢時間と言われるのだけど、道はバンバン飛ばしているし、横断歩道に立っても止まる車はいないし、むしろ止まればカマを掘られるからな。
左折する時、左折先が複数車線ある場合、わざわざ右車線に行く車が多いです。(首都圏)
キープレフトなのだから小さく回らなければならないのに。
そうすると、対向の右折車両も同時に右折出来、交通の流れがスムーズになります。
右折車は対向の直進、左折車両の妨げにならないように道交法で決められていますので、安全に対向の左折車両に合わせて安全に右折するのは道交法違反でもなんでもありません。
松本走りの実態は存じていませんが、記事は交通の流れをスムーズにするという観点に欠けている箇所があります。
なお、右折先が複数車線ある場合の対向の左折と同時に右折するのはダウンタウンの松本人志さんもなんかの番組で仰ってました。(対抗の左折車は小さく回って右折させろ!なんでわざわざ大きく回るんだ!と)