日本では激レア!? 2点式ベルト可のチャイルドシートは存在するのか
旅客機でも使える!? 2点式シートベルト対応のチャイルドシートとは
現在、2点式シートベルトで使える新品のチャイルドシートは存在するのでしょうか。
結論からいうと、種類は少ないのですが存在します。日本に正規輸入されている唯一のブランドとなるアメリカのイーブンフロー社の製品に、2点式シートベルトで使えるタイプがあります。
正規輸入元である、トライスターインターナショナル株式会社に聞いてみたところ、以下の製品が2点式シートベルト対応とのことでした。
●ベビーシート
・「ライトマックス」
・シビー・トラベルシステム付属の「ライトマックス」
・バイブ・エリート・トラベルシステム付属の「エンブレイス」
●コンバーチブル(乳幼児兼用)・チャイルドシート
・「シュアライド」
・「トリビュート LX」
なお、上記製品は3点式シートベルトと米国基準ISO-FIX(ラッチ方式)にも対応しています。
ここで紹介したイーブンフロー社のチャイルドシートは、ECE R44/04の基準は満たしていませんが、アメリカのチャイルドシートに関する安全基準「FMVSS213」を満たしているので、2点式シートベルトのシートに装着する際にも安全性に問題はありません。
また、3点式シートベルトのシートにも装着できるので、マイカー以外に、実家のクルマやレンタカー、カーシェアなどで使う際にも安心です。
ただし、正しい取り付けができるかどうか、必ず購入前に取り付け車種との適合を確認しておきましょう。イーブンフロー社の公式サイトで確認が可能です。
また、2点式シートベルトのクルマにチャイルドシートを取り付けるもうひとつの選択肢は、2点式シートベルト対応の中古のチャイルドシートです。
中古品であれば、コンビやアップリカなどおなじみのブランドのチャイルドシートのなかにも、2点式シートベルトに対応したものが存在します。
ただし、2点式対応の中古チャイルドシートのなかにはかなり古く、メーカーが推奨する使用年数を過ぎたものもあります。10年以上経過した中古チャイルドシートは内部劣化の不安もあるため、あまり推奨はできません。
※ ※ ※
日本では飛行機のなかでチャイルドシートを使う人は少ないのですが、アメリカでは小さな子どもを連れて移動する際、ふだん使っているチャイルドシートを飛行機に持ち込んで使うことも珍しくありません。
また、意外に知られていませんが多くの航空会社では、大人1名に対し2歳未満の子どもを2名連れて搭乗する場合、うち1名の子ども用にチャイルドシート(と小児用運賃)が必要になります。
飛行機のシートベルトは腰部分のみの2点式となるため、使用が認められているチャイルドシートは2点式シートベルトで使用可能で、航空会社が定めた安全基準に適合したものになります。
といっても、親ひとりで小さな子ども2人を抱え、さらにチャイルドシートを持ち込んで使うことは、現実的とはいえません。そのような場合には機内で使える無料の貸し出し用チャイルドシートを使う手もあります。
日本航空の場合、貸し出し用のチャイルドシートはイーブンフロー社の「トリビュートスポーツ」を使用しており、設置する座席によってはブリタックス社の「ラウンドアバウト」を使用する場合もあるそうです。
貸し出しに対応していない航空会社もあるので、予約時に確認をしておけば安心です。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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