披露する場が… シビック顔の新型「オデッセイ」どうなる? 米NYショー延期発表の影響とは
6月開催のデトロイトモーターショーにも影響か?
アメリカの自動車業界において、ニューヨークモーターショー延期の影響を受けそうなのが、2020年6月開催となるデトロイトモーターショー(正式名称:北米国際自動車ショー)です。
デトロイトモーターショーは、2019年までは1月に開催されてきました。
しかし、近年はCASE(コネクティビティ、自動運転、シェアリングなどの新サービス、電動化)の影響で、新しいクルマの技術発表の場として、同じく1月開催のラスベガスでのCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)にお株を奪われ、大幅に衰退してしまいました。
そこで、2020年からは開催時期を6月へ変更し、さらには音楽コンサートや技術系シンポジウムなどを併催するまったく新しい形式に生まれ変わろうとしています。もちろん、GM、フォード、FCAのお膝元として、主力車種の世界発表も計画中です。
そうなると、8月に移行するニューヨークモーターショーが色あせてしまいそうです。従来は、1月のデトロイトモーターショーで発表しきれなかった、パフォーマンス系やラグジュアリー系のクルマがニューヨークモーターショーに登場するという流れでした。
ニューヨークショー延期によって、日系メーカーを含めて自動車メーカー各社は、デトロイトショーでの発表内容を変更する可能性もあります。
その影響はとくにSUVにおいて日本市場にも及ぶと考えられます。アメリカ市場では、7割がSUVとピックアップトラックを占めます。例えばトヨタ「RAV4」のように、まずアメリカ市場へ導入してから、日本市場へ導入して、結果的に成功を収めたケースがあります。
コロナウイルスは、さまざまな観点から自動車産業に大きなインパクトがあるといえます。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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