なぜ高速道路沿いにラブホテルが多い? モータリゼーションと法律が影響した歴史とは
ラブホテルは衰退の一途なのか…
娯楽としてのクルマが衰退したのと比例して、ルーツになぞった道路沿いのラブホテルは経営状況も悪化し、廃業を余儀なくされたところも少なくないようです。
しかし、ピンチはチャンス。現在はラブホテルの「新たな使い方」が話題となっています。宿泊施設に詳しい経営コンサルタントは、以下のように話します。
「近年は、ちょっと前に話題となった『ラブホ女子会』をはじめ、ラブホテルは『レジャーホテル』とも呼ばれ、様々な目的で利用されています。大手旅行サイトから予約可能なホテルもあり、ひと昔前とはガラッとイメージが変わっています。
リゾート風や貴族風といったさまざまななコンセプトの客室や、浴室のエレガントさ、カラオケやゲーム機が設置されている部分は、外国人観光客からの人気も高く、インバウンド増加によるホテル不足解消の糸口としても注目されています。
インターチェンジ付近のホテルも同様です。私が知っているラブホテルでは、東京オリンピック時に外国人観光客の団体を受け入れる予定のところもあります」
なお、現在は2011年の風営法改正によって、新たにラブホテルを建設することは実質不可能といわれており、既存の建物を使い続けるしかないようです。ラブホテルという形態そのものも、近い将来は無くなってしまうのかもしれません。
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また、インターチェンジ付近には、ラブホテルが多い印象でですが、通常のアパートやマンションも多く立ち並んでいます。「騒音がすごそうだし、住みたいと思わない」と思いがちですが、実はメリットもあります。
そのメリットとは「購入価格」です。排出ガス規制が存在していなかった時代は、幹線道路沿いのマンションは地方のマンションに比べて「3割から5割安い」のが相場でした。現在はそこまで極端ではありませんが、一般的に「坪単価で1割から2割程度は安い」とされています。
そのほか、「高速道路にすぐアクセスできる」「都市部から離れていて犯罪が起こりにくい」といったメリットもあるようです。
一方、容易に想像できるデメリットの騒音以外では、排気ガスによってベランダが汚れる、大型トラックの往来によって振動する、反対車線に行くのが大変、といったデメリットもあるようです。
ただし、騒音に関してはマンションの窓が二重サッシになっているため、部屋にいればほとんど感じません。排気ガスについても、電気自動車の普及で軽減が期待されるほか、高階層に住むことでも対策ができます。
デメリットを受け入れることができれば、インター沿いのマンションは価格的に非常に魅力的といえるでしょう。
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