車の燃料表示がゼロに! あと何キロ走れるの? 燃料切れが違反行為の場合も

スピードメーターには、燃料の残量を示す表示があります。ドライバーはこれを見て給油のタイミングを図ることになりますが、ガソリンスタンドがなかなか見当たらない場合には、いつ止まってしまうのかとハラハラした経験を持つ人もいると思います。メーターの残量が「ゼロ」になってから、どれくらいまで走行できるのでしょうか。

クルマの残燃料「ゼロ」になっても走行可能?

 クルマには、燃料タンクの残量がわかる燃料計というものが装備されています。一般的に、残量が僅かになると警告灯が点きますが、その後はどれほどの距離を走行できるのでしょうか。

クルマは「燃料切れ」になった後も走行可能?
クルマは「燃料切れ」になった後も走行可能?

 普段、クルマを運転していて当たり前のように目にしているメーターの残燃料表示ですが、そもそもどんな仕組みになっているのでしょうか。

 燃料タンクの大きさは車種によってさまざまで、軽自動車であれば30リッター程度、乗用車では約40リッターから60リッター程度が一般的です。大型なモデルでは100リッター近い容量の燃料タンクが搭載されている場合もあります。

 タンク内の残量を計測する仕組みとしては、「フロート」と呼ばれる部品の浮き沈みを利用します。

 フロートを使用した燃料計には「機械式燃料系」と「電気式燃料系」があり、機械式はフロートの上下に動く量を機械的に計測してメーターに表示します。

 ただし、車体の揺れ具合によってはフロート自体が激しく揺れるため、メーター表示が急激に変化してしまうといった欠点から、現在はフロートの抵抗値で計測する電気式が主流となっているようです。

 では、残燃料がどれぐらいになったら、警告灯が点灯するのでしょうか。

 警告灯の正式名は「燃料残量警告灯」と呼ばれ、点灯するタイミングは各車種の取り扱い説明書に記載があります。

 例えば、トヨタ「プリウス」では約6.4リッター以下、「ライズ」では約5.5リッター以下、ホンダ「N-BOX」では約4リッター以下(2WD車)となっているほか、4リッターから10リッター以下で点灯する車種がほとんどです。

 これとカタログ燃費を照らし合わせれば、プリウスは約140km、ライズは約100km、N-BOXは約80kmの走行が可能となります。あわせて航続可能距離が表示される車種もあるため、その場合は目安にすることが可能です。

 もし、警告灯が点灯しても近くにガソリンスタンドがない場合、いつか燃料計はゼロを指すでしょう。

 しかし、従来のアナログメーターであれば針は一番下まで、デジタルメーターであれば最後のメモリが消えても、不思議なことにクルマはすぐには止まりません。

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