カギを差してエンジンをかける車が激減! プッシュスタート式が主流になった理由とは
かつてのクルマは、キーシリンダーにカギを差して回すことでエンジンを始動していましたが、スマートキーが普及した現在、スタートボタンを押す「プッシュ式」が主流になっています。なぜプッシュ式が増えたのでしょうか。
持っているだけでOK! スマートキー&プッシュ式のメリットとは?
現在販売されているクルマのほとんどがスマートキーを採用し、持っているだけで施錠・開錠が可能です。
さらに、運転席側のインパネ周辺にあるスタートボタンを押すことでエンジンが始動できる、プッシュ式が主流になりました。

一方で、以前まで主流だった、カギをシリンダーに差し込んでから回すタイプは激減し、古い中古車で見かける程度です。なぜカギを差して回すタイプは廃れて、プッシュ式が増えたのでしょうか。
国産車ではじめてプッシュ式が採用された市販モデルは、1999年に登場したホンダのFRスポーツ「S2000」といわれています。
実際にはカギをシリンダーに挿入し、イグニッションまで回してからスタートボタンを押すという方式となり、スポーツカーらしい演出でフォーミュラーレーシングカーを彷彿させるものでした。
その後、カギは差し込まずにシリンダーを回す「キーレスエントリー」を経て、2003年の2代目トヨタ「プリウス」から現在主流になっているキーレスタイプのプッシュ式を採用。その後、一気に普及しました。
このプッシュ式の最大のメリットは、とにかく手軽なことです。スマートキーを持っていればドアロックを解除でき、ボタンを押すだけでエンジンが始動するので、以前のキーシリンダー式のようにエンジンがかかるまでセルモーターを回し続ける手間が省けました。
一方、従来からのキーシリンダー式は、ドアのロックを解除するためにカギ穴に差し込み、左右に回してロックを解除。ハンドル付け根にあるキーシリンダーにカギを差し込み、シリンダーを回してセルモーターを作動させエンジン始動、といった一連の作業が必要でした。
とくに乾燥する秋や冬には静電気とも戦う必要があり、スマートキーはそういった心配からも解放されるという点でもメリットがあります。
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わざわざポケットやバッグからカギを取り出す必要がなく、ボタンを押せばエンジンが始動するスマートキー&プッシュ式スターターは、その利便性の良さから多くの車種に採用されるようになりました。
いまでは軽自動車でもスマートキー&プッシュ式スターター採用車が増えており、今後はスマホとIOTで連動するタイプや、体内に埋め込まれたICチップで施錠・開錠、エンジンの始動までできるようになるのではないかといわれています。

































