ブーム続くSUV今年も新型続々! トヨタは「ランクル」「ハリアー」日産も「キックス」発表間近か

SUVだけじゃない!? SUV風モデルも増加中?

 最近の新車市場にはある変化が起きています。SUVのテイストを盛り込んだ「SUV風モデル」が続々と登場しています。なぜ急激にSUV風のモデルが増えているのでしょうか。

SUV風なホンダ「フィット クロスター」
SUV風なホンダ「フィット クロスター」

 1980年代から1990年代には「クロカンブーム」や「RVブーム」といった流行が存在し、三菱「パジェロ」、トヨタ「ランドクルーザー」、日産「テラノ」などの本格四駆モデルが人気でした。

 その後、多人数乗車をウリにしたミニバンブーム(トヨタ「エスティマ」やホンダ「オデッセイ」など)を経て、現在のSUV(スポーツ用多目的車)にトレンドが代わっていきます。

 この流れとして、本格的な悪路走破性を可能にするモデルから街中でも乗りやすいモデルにニーズが移ったということが挙げられます。

 一方のSUV風モデルは古くから存在し、国産車では1980年代後半から標準モデルの1グレードや派生車として設定されていました。

 SUVテイストのモデルは、トヨタ「スプリンター カリブ」や日産「ステージア AR-X」などをはじめ、4WDの設定や車高アップ大径タイヤなど、標準モデルとの違いが大きかったことが特徴です。

 しかし、最近のモデルはとくに中身や車高はそのままで内外装のデザインをSUVテイストに寄せるケースが多くなっています。

 また、同じようなSUV風モデルのなかでも、トヨタ「アクア クロスオーバー」や日産「ノート シーギア」、ホンダ「フリード クロスター」、そして2020年2月に発売した「フィット クロスター」はグレードのひとつとして設定されます。

 一方で、三菱「eKクロス」やミニ「ミニ クロスオーバー」などは派生モデルとしてラインナップされています。

 さらに、トヨタはアクア、「シエンタ」、「ポルテ」、「スペイド」の4車種にSUV風な特別仕様車「グランパー」を設定して、2019年10月に発売しました。

 なぜ、これほどまでにSUV風モデルが増えているのでしょうか。フリードやフィットにSUV風のクロスターを追加したことについて、ホンダの販売店スタッフは次のように話します。

「最近のお客さまからは、普段使いのメリットはそのままに見た目だけオシャレにしたいという声が多く聞かれるほか、流行りのアウトドア感を好む人のニーズが多いことからSUV風モデルは増えているのだと思います。

 マイナーチェンジを機に追加されたフリード クロスターを見たお客さまからも、5ナンバーミニバンの使い勝手はそのままで、キャンプやグランピングに似合うデザインが良いと好評です。

 また、新型フィットのクロスターについても発売前にも関わらず興味を持たれるお客さまがおりますので、SUV風モデルの効果はあるように思えます」

※ ※ ※

 売れ筋ミニバンのトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」には、2列シート車やSUV風のグレードが追加されています。

 設定されたいる理由として、シエンタの開発主査は「年配のお客さまなどから車中泊をしたいという要望があった」といいます。

 また、フリードの開発主査は「SUVのテイストを持ったスライドドアのクルマが無かったため、ミニバンの機能を持ったSUVテイストのグレードを追加した」と説明。昨今のアウトドアや車中泊といったニーズが強く影響していることがわかります。

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Writer: くるまのニュース編集部

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