なぜダイハツがSUV強化?「ロッキー」に続き新型軽「タフト」と攻勢かける理由とは
2019年終盤から、ダイハツがSUVラインナップを拡充しています。2019年11月に発売されたコンパクトSUV「ロッキー」はたちまち人気モデルとなり、2020年の半ばには軽SUVの新型「タフト」を発売する計画です。なぜ、このタイミングでダイハツはSUVを強化しているのでしょうか。
ダイハツ新型「ロッキー」、なぜこのタイミングで発売された?
ダイハツが2019年11月に発売したコンパクトSUV「ロッキー」の売れ行きが好調で、発売後すぐに同社の普通車でもっとも売れているモデルとなりました。また、2020年の半ばには軽自動車でも新たなSUVを投入し、SUVラインナップを強化する計画です。
このタイミングでダイハツがSUVに力を入れる狙いとは、どのようなものなのでしょうか。
ロッキーは全長が4mを切るボディサイズが特徴のSUVで、ロッキーのOEMモデルとして供給される車種にトヨタ「ライズ」が存在します。
日本自動車販売協会連合会が発表する登録車販売ランキングによると、ロッキーの2019年のランキング順位は11月に16位(販売台数4294台)、12月に16位(3514台)、2020年1月に21位(3153台)というかたちで推移しており、これは各月にダイハツが販売した登録車のなかで最上位の記録です。
ちなみに、OEMモデルであるトヨタ「ライズ」は同期間に4位(7484台)、2位(9117台)、1位(1万220台)と推移しており極めて好調ですが、トヨタとダイハツではディーラー網をはじめとする販売力に大きな差があることから、ロッキーの販売台数は十分健闘しているといえます。
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かつてダイハツには「ビーゴ」というコンパクトSUVが2016年まで存在しましたが、その後ロッキーが登場するまで同社のコンパクトSUVのラインナップには3年の空白期間があったことになります。
なぜ、ダイハツはこのタイミングで新モデルのコンパクトSUVを開発したのでしょうか。新型ロッキー/ライズのチーフエンジニアを務めたダイハツ工業 製品企画部の大野宣彦氏は、次のように話します。
「日本の乗用車市場は毎年横這いの状態ですが、SUVについては年々比率が上がっており、SUVの人気が高まっていることがわかります。またコンパクトカーに乗っているユーザーがより大きなSUVに乗り換える比率も、年々上がっています。
SUVを購入したユーザーに話を聞くと、不満点として『車両価格が高い』『荷室が狭い』『もう少し小回りが利くとよい』などの意見が多く寄せられました。
そこで、コンパクトサイズで広い荷室を持つ、新しいジャンルのSUVの世界があるのではないかと思い、ロッキー/ライズの開発をはじめました。
ロッキー/ライズは、軽自動車やコンパクトカーから乗り換えるアップサイザーの人や、ミニバンや大型SUVからダウンサイジングする人など、幅広いお客さまにマッチするのではないかと思います」
SUVがブームとなるなかで生まれた、これまでにないコンパクトなSUVへの需要が、ロッキーの開発のきっかけとなったようです。
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