マジか! 関係者も知らず…超極秘ミッション!? アストンマーティン「DBX」日本に再上陸!

DBXのテストカーが示す、新たな擬装ラッピングの可能性とは

 普通、擬装ラッピングされたテスト車両は、そもそもメーカーすらもわからないように擬装が施されるものです。しかし、DBXのテスト車両はメーカーロゴだけでなく車名までさらしています。

フロントドアに描かれた赤いドラゴンは、ウェールズを象徴するドラゴンだ
フロントドアに描かれた赤いドラゴンは、ウェールズを象徴するドラゴンだ

 DBXは開発の早い段階から、市販モデルとほぼ変わらない偽装したテスト車両の写真を公開していました。それはアストンマーティンがSUVを作るという情報が本当であるというアピールにもなり、ラグジュアリー・スポーツSUVを欲する人たちの購入検討リストにあがるほどの信憑性の高い情報でした。
 
 さらに最終開発テストに使用されたであろう、「DBX」という文字を赤色でデザインしたテスト車両は、ピレリやビルシュタインといったDBXのパートナーのロゴだけでなく、アストンマーティンのブランドパートナーであるタグ・ホイヤーのロゴまでも大きく冠されています。
 
 つまり、開発テスト用の車両がそののまま、DBXという車名やブランドパートナーのアピールにもなっているのです。
 
 では、テスト車両のDBXの両ドアに描かれた、翼を持ったドラゴンはいったい何を意味しているのでしょうか。アストンマーティンの羽を広げたバッヂは、スカラベという昆虫の羽がモチーフになっていますが、ドラゴンとはまったく縁はありません。
 
 この赤いドラゴンは、「ウェルシュ・ドラゴン」と呼ばれ、ウェールズを象徴するドラゴンです。DBXは南ウェールズのセント・アサンに建てられた新工場で生産がおこなわれます。
 
 つまり、ウェルシュ・ドラゴンは、DBXがウェールズで生産されることを誇らしげに象徴しており、ドラゴンの下に書かれた「INVESTING IN WALES(ウェールズへ投資)」という文字は、アストンマーティンがウェールズの雇用拡大に貢献していることのアピールでもあるのです。
 
※ ※ ※

 開発終了間際のテスト車両は、どのメーカーのクルマでも非常に注目を集めるものです。ティザー的な広告で消費者の関心を引く手法もありますが、そもそも注目度の高い擬装ラッピングをしたテスト車両に、いろいろなメッセージ性をもたせるアストンマーティンの手法は、これからの擬装ラッピングの主流になるかもしれません。
 
 そしてこの日本の一般道を走ったテスト車両が、今回は正式に日本に上陸して、一般公開されています。現在関係者含め、わかっている一般公開の内容は次のとおりです。
 
・日時:2020年2月6日から11日(10時から18時)
・場所:アストンマーティン横浜

 関係者によると、サーキットイベントやその他のイベントなどでも一般公開したいそうですが、このテスト車両の今後のスケジュールは一切知らされておらず、いつ英国本国に戻るかわからないようです。
 
 エクステリアはほぼ市販モデルと同じですが、インテリアは市販モデルよりもかなり先行して生産されているため、非常にシンプルなものとなっているそうです。この貴重な機会に、開発途上のDBXのテスト車両を見学してみてはいかがでしょうか。

 ちなみに、アストンマーティンDBXの日本でのデリバリーは、2020年7月から9月頃を予定しています。

アストンマーティンDBXのテストカーと市販モデルを見比べる(40枚)

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