日産「リーフ」は冬に航続距離が激減!? ガソリン車とは違うEVの暖房事情とは

節電しながら車内を暖めるコツとは?

 暖房の使用で電費が悪化しがちな初期型のリーフでも、節電のコツがあるといいます。前出の日産営業スタッフは、このように説明します。

日産「リーフe+」(2019年1月発売)
日産「リーフe+」(2019年1月発売)

「充電中に即暖性の高いヒーターをかけてあらかじめ車内を暖めておけば、充電完了の状態で出発できます。

 走行中はエアコンに切り替え、電力消費の少ないステアリングヒーターとシートヒーターを使えば、快適にドライブができ、省エネにもなります」

 初代リーフの発売から2020年で10年が経過し、バッテリー容量は着実に進化しています。発売当初は24kWhでしたが、2015年のマイナーチェンジで30kWhのバッテリーを搭載。

 さらに、2017年のフルモデルチェンジでは40kWh、そして2019年1月には62kWhの大容量バッテリーを搭載したハイパフォーマンスモデル「リーフe+」も登場。初期モデルと比べると、バッテリー容量は約2.6倍、航続距離は200kmから570kmに大幅に向上しました(JC08モード)。

「バッテリーの容量が増えたことで、バッテリー容量という器に対するヒーターやエアコンの負荷の割合が減少しました。負荷が大きいと、走行中にガス欠ならぬ電欠の心配がありますが、容量が大きいので負荷に対して余裕があります」(日産の営業スタッフ)

※ ※ ※

 全国の充電スポット数は1万8000か所(2019年3月末時点。ゼンリン調べ)を超えています。これはガソリンスタンド数の約6割に匹敵し、インフラは当初に比べて格段に整備されてきました。

 リーフの世界累計販売台数はEV史上初の40万台を突破しており、環境問題への意識の高まりとともに、さらなる販売台数の増加も期待できます。

 見た目は普通の乗用車と変わらないものの、車体後方のマフラーや給油口がなく、代わりに充電ポートでエネルギーを補給し、エンジン車とはまた違ったドライビングフィールを楽しめるのが電気自動車です。

 EVが主流となる時代は、もうすぐそこまで来ているのかもしれません。

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