2019年で最も売れた小型車「ノート」 登場から7年経っても人気な理由

 2019年の登録車販売台数において、日産「ノート」はトヨタ「プリウス」に次いで2位となりました。2018年は1位に輝いているノートですが、なぜこれほどまで人気なのでしょうか。

なぜ「ノート」の人気は続く?

 2019年の登録車販売台数において、日産「ノート」はトヨタ「プリウス」に次いで2位となりました。2018年は1位に輝いているノートですが、なぜこれほどまで人気なのでしょうか。

好調な販売となる日産「ノート」 2020年も目が離せない!
好調な販売となる日産「ノート」 2020年も目が離せない!

 日産のBセグメントを担うコンパクトカー「ノート」は、2005年に初代モデル(E11型)が登場しました。デビュー時のボディサイズは、全長3990mm×全幅1690mm×全高1535mm-1545mmに、2600mmという長いホイールベースを持つ5ドアハッチバックで、室内の広さが好評でした。

 当初、国内仕様車は1.5リッター直列4気筒エンジンのみが設定されていましたが、後に1.6リッターも追加しています。

 2012年に現行の2代目モデルに生まれ変わります。ボディサイズは全長4100mm×全幅1695mm×全高1525mmとやや大型化していますが、ホイールベースに変更はなく2600mmのままでした。

 搭載したエンジンは新開発1.2リッター3気筒エンジンにダウンサイジングされ、スーパーチャージャーと組み合わせたエンジンをラインナップしました。

 そして、2016年11月のマイナーチェンジにて、電動パワートレイン「e-POWER」を搭載したモデルが追加。e-POWERはガソリンエンジンとモーターを融合した新しいパワーユニットです。

 ガソリンエンジンで発電した電気で、「リーフ」に搭載しているものと同じ大出力モーターでクルマを100%駆動するシステムとなります。
 
 マイナーチェンジしたノートは、発売後約3週間で月販目標の2倍となる2万台を受注し、その受注台数のうち78%がe-POWERモデルでした。

 2016年11月の月間販売台数でノートは1万5784台を記録し、ノートが軽自動車を含めた月間新車販売台数で1位に輝いたのです。同社が月販で首位になったのは、6代目「サニー」以来、約30年ぶりです。

 2017年の登録車販売台数では、13万8905台を記録して登録車として年間第2位に、翌2018年でも13万6324台を販売し、登録車として年間第1位となりました。

 では、e-POWERモデルが好調な、現在のノートの販売状況はどうなっているのでしょうか。日産の販売店スタッフは、以下のように話します。

「グレードでは、e-POWERが圧倒的に人気です。当店では販売のうち7割から8割、多い月だと9割がe-POWERモデルです。

 オプションでは、『インテリジェントクルーズコントロール』と『アラウンドビューモニター』が人気です。

 インテリジェントクルーズコントロールは、『X』のブラックアローか『MEDALIST』グレードで標準装備、『X』のそのほかのグレードではオプション設定ですが、オプション可能グレードであれば、ほぼ皆さんが装備されます。

 アラウンドビューモニターは、『X』のブラックアローか『MEDALIST』グレードでオプション設定です。この機能を選ぶためにグレードを上げる、という方も多くいらっしゃいます」

 ノートは、年齢に限らずユーザーの幅は広いため、これらの運転支援機能が人気なのも頷けます。また、そのほかの人気グレードについて、日産のスポーツモデルブランドであるNISMOを中心に扱う販売店スタッフは以下のように話します。

「ノートNISMOは、いまでもコンスタントに売れています。当初、登場後は売れても、一定の数を販売すれば売上が下がるかと予想していました。

 しかし、最近では走り好きという人以外にも、単純にデザインが好きというお客さまも増えている印象です。ノートは走っている数も多いので、個性的なスタイルであるNISMOがウケているのではないでしょうか」

※ ※ ※

 これまで好調だったノートですが、近々トヨタ「ヤリス」やホンダ「フィット」などが登場するため、2020年の前半は苦戦を強いられそうですが、2020年後半には新型ノートが登場する噂もあり、今後のノートの動きに注目です。

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