なぜ泥除け装着車は激減? SUV増加でも採用されない理由
減少傾向でも採用するモデルとは
市販されているSUVのなかでも全グレードにマッドガードを採用し続けているのは、トヨタ「ランドクルーザー」、「ランドクルーザープラド」、「ハイラックス」です。
ランドクルーザーシリーズは、世界各地の過酷な環境でも走り切る性能を持ち、1951年に登場したトヨタ「ジープ BJ シリーズ」以来、約70年の歴史と実績を誇るモデルです。そのため、マッドガードはいまでも標準装備されるべきアイテムだといえます。
では、最近の新型車にオプション装備でマッドガードを検討する人はどれほどいるのでしょうか。トヨタの販売店スタッフは以下のように話します。
「オプション装備でも、マッドガードを装着するお客さまほとんどいません。当店で私が知っている範囲では、2019年4月にRAV4が登場してから現在(2020年1月時点)までで、2名から3名ほどです。
装着されたお客さまもキャンプやスキーに頻繁に行くという方でした。街乗りがメインのお客さまは、マッドガードの話さえ出ません」
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街乗りメインのSUVでは、もはやマッドガードの存在さえ忘れられつつあるようです。
では、雪国に住むユーザーはどうでしょうか。汚れた雪がボディーに跳ね返ることを防止できるため、装備率は高そうに思えます。北海道の中古車販売店スタッフは、以下のように話します。
「一見、汚れを防ぐため有効に見えますが、マッドガード付近の隙間に雪が溜まって余計に汚く見えることがあります。
さらに、溜まった雪が放置されると、凍結防止剤に含まれる塩分で錆が発生しやすくなります。マッドガードのデザインが好きで手入れを怠らない人にしか、オススメできない装備です」
では、どのようなユーザーがマッドガードを装着するのでしょうか。関東のカスタム専門店のスタッフは以下のように話します。
「オフロード走行が趣味、というお客さまであればマッドガードを本来の目的で使っています。しかし、SUVではなくセダンやステーションワゴン、ミニバンにデザイン的な理由で付ける人が多いです」
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最近のクルマは、スタイリッシュで高級感のあるデザインが人気となる傾向があり、イメージに合わないマッドガードは存在が薄まりつつあり、ランドクルーザーのようなモデル以外では、オプション設定からも姿を消してしまう可能性もあるかもしれません。
マッドガードがついてないと前輪後側のボディ下に雪が凍りつき、かえって見苦しい気がするんだけど…
それにそこの部分がサビてる車も結構見かけるけど…