なぜ新型「スープラ」は北米で人気? 日米でカスタム合戦が行われる要因とは

トヨタも過激モデルを展示! ド派手な新型「スープラ」カスタムカーたち

 なお、SEMAショーに出展されていたカスタムGRスープラの多くは、日本ブランドのボディキットを装着していました。

東京オートサロン2020のトヨタブースで展示された、2020年スーパー耐久に参戦予定のルーキーレーシングの車両
東京オートサロン2020のトヨタブースで展示された、2020年スーパー耐久に参戦予定のルーキーレーシングの車両

 世界的な人気を誇る、パンデムやロケットバニーブランドのボディキットで知られるデザイナーの三浦慶氏や、アーティシャンスピリッツがデザインしたボディキットです。

 三浦氏は米国トヨタ、アーティシャンスピリッツは米国レクサスなどからも依頼を受け、メーカー公式カスタムカーのデザインを手掛けていることでも知られています。

 コンプリートされたGRスープラをベースに、出展各社がリバリー(オリジナルのステッカーやカラーラインなどで全体のイメージを整えること)しての出展も多くみられました。

 それでは、東京オートサロン2020と米国SEMA SHOWの両方に出展したカスタムGRスープラを比べつつ、紹介します。

●HKS

 HKSは、東京オートサロン2020で「HKS GR SUPRA AERO」を出展しました。

 サスペンションやエキゾースト、制御系パーツなど、ストリートチューニングの肝となる部分と機能面を追求したエアロキットとの融合により、GRスープラのトータルチューニングを提案しています。このモデルは東京国際カスタムカーコンテスト2020でグランプリを獲得しました。

 また、現在HKSで考えられるもっとも戦闘力があり、ポピュラーなパーツを使用して制作されたドリフト車両「GR Supra Drift by HKS」も展示されました。

 一方SEMAショー2019では、「HKS USA Mk.V ワイドボディGR SUPRAストリートコンセプト」を展示。

 HKSカラーとパンデムのアグレッシブなワイドボディキットが印象的で、HKSデュアルマフラーとプロトタイプのダウンパイプ&パワーエディターなどを組み合わせた、ブースト圧をアップした仕様となっています。

●トヨタ/TRD

 トヨタは東京オートサロン2020で「GRヤリス」と共に、2020年のスーパー耐久に参戦予定のルーキーレーシングの車両を展示しました。モリゾウこと、トヨタ自動車 豊田章男代表取締役社長もドライバーを務める予定です。

 一方、SEMAショー2019で展示されたのは米国TRDが手掛けた「GR スープラ3000GTコンセプト」です。1994年に発表された伝説のコンプリートカーである、JZA80型スープラをベースにした「TRD3000GT」のDNAを受け継いでいます。

●ヨコハマタイヤ

 ヨコハマタイヤは東京オートサロン2020でレーシングドライバーの織戸学選手とHKSのコラボによる「MAX ORIDO ADVAN Supra tuned by HKS」を展示。アドバン・ネオバ AD08Rの後継とされる、コンセプトモデルのタイヤを履いています。

 SEMAショー2019で展示されたヨコハマタイヤのGRスープラはアドバンカラーに彩られたボディが特徴です。パンデムV1ワイドボディをベースに、デジタルアーティストのジョン・シバル氏が全体のデザインをまとめています。

●アーティシャンスピリッツ

 アーティシャンスピリッツは、東京オートサロン2020に「Artisan spirits GR Supra BLACK LABEL」を出展しました。シンプルであり機能性を犠牲にしないブランドコンセプトを体現。

 スポイラーキットは車輌自体を無加工で装着でき、より大人の雰囲気を醸し出すカーボン製となっています。

 そしてSEMAショー2019には、WHITELINEの出展によるアーティシャンスピリッツのボディキットが装着されたGRスープラを展示。過激なボディカラーが多いなか、モノクロ基調のカラーリングと上品なカスタムデザインがバランス良くマッチしていました。

●クスコ

 クスコは東京オートサロン2020に「CUSCO GR SUPRA」を出展。いち早く2019年夏以降に発売されたボディ補強パーツや、スタビライザー、車高調を装着したモデルとなっています。

 一方、SEMAショー2019においてクスコは赤基調のボディカラーが鮮烈なカスタムスープラを出展。BRIDEとフジツボの3社共同ブースでの出展です。

※ ※ ※

 最後に紹介するのは、東京オートサロン2020で見かけたこちら。一見、顔は思いっきりGRスープラですが、なんとオープンボディになっています。じつはこのクルマのベースは、アメリカ版のレクサス「SC」(2代目)です。

 近年はオートサロンでも活躍が光るNATS(日本自動車大学校)のカスタマイズ科の学生が制作した圧巻の1台。卒業制作のなかのひとつで、近々ナンバーを取得する予定だそうです。

新型「スープラ」過激にイジったのは日米どっち? カスタムカー対決を画像で見る(20枚)

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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1件のコメント

  1. 加藤久美子氏の過去の記事

    『つまり、30km/h制限の道路を30km/hで走っていても、後ろから法定速度60km/hの自動車が追い付いてきたら、「追いつかれた車両の義務」が発生することになります。「制限速度を守っているのだから道を譲る必要はない」ということではないので注意したいです。』

    制限速度を遵守してトロトロ走ってるやつはさっさとどけクソ野郎!だそうです。

    加藤久美子氏よ、フェイクニュースを世に広めておきながら訂正記事を出さないとは
    ジャーナリストを名乗る資格なし。

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