「バックフォグ」乱用 装着車増も使用場面知らず? なぜマナー違反車が多いのか

クルマで夜間走っていると、イライラさせられるのがバックフォグ(リアフォグランプ)。以前から乱用しているクルマを見かけると腹立たしかったのですが、ここにきて刺激性の高いLEDライトを採用するようになってきたため、一段と後続車には酷いライトになっています。使い方を知らない人が多いバックフォグ、晴天時には消灯をうながすことは出来ないのでしょうか。

バックフォグの本来の使い方とは

 クルマで夜間走っていると新年早々、イライラさせられるのがバックフォグ(リアフォグランプ)。以前から乱用しているクルマを見かけると腹立たしかったのですが、ここにきて刺激性の高いLEDライト(紫外線に近いブルーライトが多く含まれている)を採用するようになってきたため、一段とイライラする傾向。バックフォグに対しSNS等でも「点灯車が多い」「まぶしいリアライトやめてくれ!」「前が見えない」などのコメントも多く見受けられます。バックフォグ点灯車に必要のない場面では消灯をうながすことは出来ないのでしょうか。

晴天夜間にバックフォグを点灯させて走行するクルマ。マレーシアではトヨタが適正使用に関する啓発動画を公開している(画像:Toyota Malaysia)
晴天夜間にバックフォグを点灯させて走行するクルマ。マレーシアではトヨタが適正使用に関する啓発動画を公開している(画像:Toyota Malaysia)

 バックフォグ本来の使い方は「霧や大雨に代表される悪天候時の安全性を担保するため」です。実際、極めて見通しの悪い気象条件だと、少し離れただけでテールランプすら見えなくなってしまいます。バックフォグを点灯しておけば、追突される危険性が大きく抑えられます。加えて悪天候時だとバックフォグすらまぶしく感じません。

 一方、平常時にバックフォグを点灯すると、強烈に目に光が飛び込んできて後続車は非常に気になります。

 前述の通りLEDだと網膜に残像として残ってしまうため、視線を他に移してもそこだけ見えなくなるので非常に危険。ということで平常時はバックフォグを使ってはいけないのです。実際、海外でクルマを運転しているとバックフォグを付けているマナー違反車は見かけません。

 なぜ日本だけバックフォグを乱用している人が多いのか?

 理由は二つ。まず警察や教習所で全く教えないということです。

 免許を取得する際の教本を見ても、バックフォグの使い方は項目にも入っていない(フロントのフォグランプを教える教習所はある)。バックフォグ装着車は無視しているのか不明ながら、大半の人が乱用禁止だということを認識していないようなのです。

 そして自動車の販売ディーラーも正しい使用場面や使い方を教えません。元来、バックフォグは輸入車だけに付いていた装備です。一昔前まで輸入車を売るディーラーの営業担当は様々な知識を持っており、オーナーに使い方もしっかりレクチャーしていました。

 近年、輸入車ディーラーの営業担当も素人が増え、単に売るだけになってしまった傾向。今や野放しに近い状況となっています。

【画像】国産車も急増!装着位置どこ?バックフォグを画像でチェック

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