豊田章男会長も実は自信がなかった!? 東京モーターショー100万人突破が実現した理由
大盛況のうちに幕を閉じた第46回東京モーターショー2019は、2019年10月24日から11月4日の会期中に、入場者が130万人を突破しました。100万人の来場を目指していましたが、東京モーターショーの主催者である日本自動車工業会の会長を務めるトヨタ自動車社長 豊田章男氏は、目標達成をする自信がなかったといいます。なぜ目標を大きく上回る来場者を達成できたのでしょうか。
じつは「100万人」目標に自信も確信もなかった
2019年10月24日から11月4日に開催された第46回東京モーターショー2019は、大盛況となりました。主催者である日本自動車工業会(自工会)では入場者数100万人を掲げていましたが、目標を大きく上回る130万900人を達成しました。
2019年12月19日に開催された自工会の定例会長会見で、トヨタ社長で自工会会長の豊田章男氏は今回のモーターショーを振り返り、次のように話しました。
「じつは100万人目標といいましたが、(私自身として達成に対する)自信も確信もありませんでした」
確かに、モーターショー開催前の9月の会長会見では、「あえていえば100万人」としていました。
100万人という数字に緻密な理屈はなく、箱根駅伝や甲子園、高知のよさこいなど、だれもが知るイベントは100万人規模なので、モーターショーの認知度としての目安が100万人ではないか、という説明でした。
では、どうして目標の100万人を超える、130万人が来場したのでしょうか。
豊田会長は「(目標達成に向けて)自動車産業だけではなく、多くの仲間とともに未来を作ろう。モーターショーを本気で変えていこう。(そうした我々の気持ちが)メディアを通じて広がった。(参加した)企業の垣根を超えたことで130万人を達成した」と分析します。
豊田会長は、モーターショー開催期間の約半分はショーの現場にいたといいます。まさに、トヨタ流の「現地・現物・現人」主義を企業のトップとして、そして自工会のトップとして実行に移していたといえます。
現場では、小学生の社会科見学、若いカップルのデートなど、近年のモーターショーでは少なくなっていた光景が復活したといいます。
また、「あくまでも、ひとつのツイートなのですが」と前置きしたうえで、「モーターショーが楽しかった。クルマに興味はなかったが、帰りに中古車を見に行こう」というツイートを紹介し、こうした小さな変化がモーターショーを変え、そして新しいクルマの世界を作っていくのだという認識を示しました。
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一方で、想定以上の入場者数となったことで、会場入り口での混雑や、会場間のシャトルバスの本数不足などが発生し、来場者に不便をかけてことを陳謝しました。
そのうえで、現地でのカイゼンとしては、各メーカーがワンチームとなり(バス増便など)、お客さまに向いた即断即決で対応したといいます。
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