タントが5年ぶりに1位に! 首位奪還はN-BOXと同じ理由だった?

11月の軽自動車販売台数ランキングに大きな変化がありました。長らく首位をキープしていた王者ホンダ「N-BOX」が首位陥落、ダイハツ「タント」が1位を獲得したのです。なぜ、タントはN-BOXから首位の座を奪還できたのでしょうか。

王者N-BOXと新型タント、好調の要因は「想像以上」?

 2019年11月の軽自動車の新車販売台数速報によると、長らく首位をキープしていたホンダ「N-BOX」が2位に陥落し、同年7月に新型が登場したダイハツ「タント」が2万1096台を販売して、2014年9月以来の5年2か月ぶりに1位となりました。

 軽自動車の新車販売台数ランキングでは、なんと「2年3か月」ぶりとなる首位の変動です。なぜ首位の順位に動きが見られたのでしょうか。

王者のホンダ「N-BOX」と首位奪還となったダイハツ「タント」
王者のホンダ「N-BOX」と首位奪還となったダイハツ「タント」

 それは、現行N-BOXのこれまでの快進撃と、新型タントの快挙に、ある「共通点」があるためではないかといわれています。

 現行の2代目N-BOXは、2017年に登場しました。初代モデルも販売台数ではトップに位置することが多かった人気車種でしたが、2代目はその人気を確たるものにしたモデルです。

 最大の持ち味とされる「助手席スーパースライドシート」(タイプ別設定)をはじめ、先代よりも室内スペースが広がるなど使い勝手が向上、登場してすぐにヒットし、販売台数ランキング1位を獲得しました。

 登場した2017年度は22万3449台、2018年度は23万9706台と、2年続けて20万台以上を販売し、2019年4月から9月においても販売台数は13万6047台と、圧倒的な人気です。

 現行のN-BOXについて、ホンダの販売店スタッフは以下のように話します。

「いまのN-BOXが登場した当初、使い勝手が『想像以上』という評価が非常に多かったのを覚えています。私どもも、持ち味である助手席のスライドをはじめ、座席のカスタムや荷室の広さなど、実際にクルマを見てもらえばわかる、という自信がありました」

 実車は想像以上、というのが、現行N-BOXが圧倒的な人気を誇るキーワードとなっていたようです。

※ ※ ※

 一方のタントは、「N-BOXが上にいる」という状態が長く続いていました。

 2014年には3代目の登場によりランキング1位を獲得しますが、翌2015年にはまたN-BOXが1位となり、その後のタントは2位から4位にとどまっていました。

 しかし、2019年7月に4代目が登場し、タントの人気が再熱します。初月の7月は1万4520台で3位、8月は1万6838台で2位、そして9月は2万台の大台を突破して2万1858台で2位、10月は増税などの影響から1万1071台と台数を落としますが、11月に2万1096台となり、長らく1位に君臨していたN-BOXから首位を奪還しました。

 新型タントは、「運転席ロングスライド」を装備しています。登場当初、多くの関係者から「打倒N-BOXのため」といわれたこの装備ですが、これが大きな人気を呼んでいるようです。また、N-BOXには無い特徴として、2代目モデルから採用されている助手席側のセンターピラーが無い「ミラクルオープンドア」も人気です。

 新型タントについて、ダイハツの販売店スタッフは以下のように話します。

「運転席のロングスライドや、ミラクルオープンドアは、タントの武器です。幅広い年齢層の方から好評を頂いております。

 ほかには、オプションである助手席が30度回転する『助手席ターンシート』や、ドアの開閉に連動して自動で展開・格納する『ミラクルオートステップ』など、乗り降りに関係した装備が好評です。試乗車にてオプション装備を実際に体験し、装備を決めたというお客さまは多いです」

 さらに、上記とは別のダイハツ販売店スタッフは以下のように話します。

「ミラクルオープンドアは思ったより広く感じる、運転席のシートは思ったより動く、ミラクルオートステップは思ったより頑丈といった『思ったより良い』という意見が多いように感じます」

※ ※ ※

 ダイハツ販売店スタッフもいうように、新型タントは「想像以上」のクルマとなっているようです。そして、想像以上というのは、現行N-BOX登場当初の評価と同じです。

 かつてのN-BOXと同じキーワードをきっかけに人気を獲得した新型タントですが、2位N-BOXとの差は僅差です。国内軽自動車を代表する2台は、この先どのような展開を見せるのでしょうか。想像のできない今後に注目です。

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1件のコメント

  1. これって一般ユーザーに納車した台数じゃないからね
    販売協力店の名義とかレンタカーとか
    台数稼ぎには欠かせない塞だからね
    だから新車同様な認定中古が沢山あるわけで、レンタカーも実際には貸し渡し事業と台数稼ぎ目的と半々と言ったところだろ
    流れとしては貸し渡しの事業名義でもレンタカーとして一定保管はされても使用はされずに中古市場に流れたり一般ユーザーに絞ったら実際の数は怪しいよね

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