年末年始にクルマのトラブルが増える!? いまからできる愛車の冬支度とは
寒さが厳しくなると、突然クルマの故障やトラブルに遭う可能性も高くなります。とくに年末年始はトラブルが増える傾向があるといいます。冬に向けた愛車の準備として何をするべきか、プロの整備士に聞いてみました。
冬には冬の車トラブルが…年末年始の忙しい時期に集中
寒さが厳しい冬になると、思わぬクルマの故障やちょっとしたトラブルに遭う可能性があります。
日本自動車連盟(JAF)の統計によると、冬に受ける出動要請は夏に劣らず多く、とくに年末年始には増える傾向があるといいます。
なかでも、「バッテリー上がり」や「タイヤのパンク」、「落輪(溝などにタイヤが落ちること)」などのトラブルが多く発生。また、降雪などの視界不良により、1年でもっとも交通事故が増加すると報告されています。
冬に起こるトラブルは、寒さによる凍結に起因するものが非常に多くなります。雪の少ない地域はもちろんですが、最低気温が氷点下になる地域では、凍結対策こそが冬のトラブルを未然に防ぐ最善策だといいます。
冬に起こりがちなクルマのトラブルを未然に防ぐ方法とは、どんなものがあるのでしょうか。故障や修理を数多く手がけてきた秀自動車(栃木県宇都宮市)の整備士である高島さんに聞いてみました。
「宇都宮でも冬は氷点下になることもあります。氷点下になると、雨や雪はもちろん空気中に多く含まれる水蒸気も付着して凍ってしまいます。
路面はもちろん、一晩停めておいたクルマも、窓には霜が降り、ゴム製品は硬化し、鍵穴がふさがってしまうこともあります」
冷えたフロントウインドウにワイパーが張り付いてしまう恐れがあるため、長時間の駐車時はワイパー跳ね上げておくのが良いとされています。
また、ドアとボディの隙間を塞ぐゴム部品のウェザーストリップが凍結してしまい、無理に引き剥がして破損してしまうこともあるといいます。
これは普段の洗車などのタイミングで、ゴム製品などの保護剤を塗布しておくとだいぶ緩和されるそうです。
また、凍結する地域で気をつけたいのは、ディーゼルエンジン搭載車です。冬に強そうなイメージがあるディーゼル車ですが、燃料となる軽油が凍結する恐れがあるのです。
「乗用車でもディーゼル搭載が増えていますが、冬はとくに注意が必要です。
例えば雪の少ない地域で軽油を満タンにして、雪山などに出かけて一晩駐車していた場合、軽油が凍結してエンジンがかからない、または凍結が原因でエンジンが故障してしまうこともあります。
日本国内でも地域や季節によって軽油に含まれる成分がかなり違うため、温暖な地域の軽油を給油して寒冷地に行くと、軽油が凍結しまうことがあるのです」
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対処法としては、寒いエリアに行く場合は満タンにせず、半分程度は現地で給油することです。
寒い地域のガソリンスタンドで扱う軽油には、凍結しにくい成分が多めに含まれているため、凍結防止のため現地で給油することをオススメします。
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