新車200万円台で楽しめるホットハッチ試乗! VW「up! GTI」はライバル不在!?

Aセグメント・ホットハッチのライバルはS660? スイフトスポーツ?

 エクスリアでは、ラジエターグリルに引かれた赤いストライプが印象的です。また17インチの専用アルミホイールや、そのなかに見え隠れするレッドブレーキキャリパーが、タダモノではない雰囲気を醸し出しています。

アップ! GTIのエンブレム
アップ! GTIのエンブレム

 車内に乗り込みます。初代ゴルフGTIからの伝統でもあるタータンチェック柄のシートが、この小さなクルマが「GTI」であることを主張します。

 キーをステアリングコラムに挿し回し、エンジンを始動します。スタートボタンを採用したモデルが多くなった今では、あまり見られなくなった儀式です。

 シフトノブを1速に入れてスタート、走り出します。

 このアップ! GTI、ラフにクラッチを繋げて右足を踏み込むと、簡単にホイールスピンを起こすくらいのヤンチャぶりも発揮します。

 1リッターTSIは、アクセル操作に対してよどみなく回転を上げていきます。コキコキと小気味よく入るシフトフィールを楽しめるのも、6速MTならではのもの。

 高回転まで引っ張ってからブレーキング、ヒール&トゥでシフトダウン、そしてスムーズに立ち上がり繊細にアクセルペダルを踏みながらコーナーをクリア、のような楽しみ方ももちろんありますが、200Nmある最大トルクは2000回転から発生するのでセンの細さもまったくなく、4速あたりに入れっぱなしのズボラな運転にも対応します。

 ワインディングでは、締まった足まわりのおかげで、ヒラリヒラリとリズムカルな走りが楽しめます。ただし、パワフルといっても116馬力なので、どんな人でも使い切れる楽しさがそこにあります。

 どんな走り方をしても楽しいのですが、速く走らせようとすると、きちんとしたドライビングが求められるのもまた、アップ! GTIの特徴でもあります。挙動もわかりやすく、FF車の運転がうまくなるクルマ、ともいえます。

 車両重量はちょうど1000kg。軽量・コンパクトなボディにこのエンジン。「初代ゴルフGTIはこんなフィーリングだったのかもしれない」などと妄想します。

 3ドアとはいえ、リアシートは大人2人が座っても狭くはありません。ただ、スポーツサスペンションは相当硬く、かなり古典的なテイストなので、街乗りでの突き上げ感も大きめです。後席に人を乗せる機会が多いドライバーは、その点をアタマに入れておいたほうが良さそうです。

※ ※ ※

 全長3625mm×全幅1650mm×全高1485mm、ホイールベースは2420mmのアップ! GTI。いわゆるAセグメントにカテゴライズされるホットハッチですが、じつは日本において、あまりライバルは見当たりません。

 価格帯の近いスズキ「スイフトスポーツ」は、じつは全長3840mmとひとクラス上のBセグメントにあたり、兄貴分である「ポロGTI」とライバル関係にあります。

 唯一、ルノー「トゥインゴGT」がAセグメントのスポーツモデルでしたが、現在は日本のラインナップから外されています。

 そうなると、排気量もスリーサイズも異なりますが、軽自動車のスズキ「アルトワークス」やホンダ「S660」、ダイハツ「コペン」シリーズなどの名前が挙げられます。とくに「もう1台、遊びグルマがほしい」と考えている人は、201万7400円から222万5400円という価格帯のS660と、迷うこともありそうです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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