なぜ電動シートの操作方法は異なる? 定番化する最新装備の実情とは

定番化しつつあるメーターの「液晶化」の最新事情とは

 近年、カーナビだけでなく、メーター部分に液晶ディスプレイを採用する車種が増えています。

 以前は、メルセデス・ベンツ「Sクラス」など、高級車で採用されているイメージが強かったですが、新型のトヨタ「カローラ」では一部グレードでフル液晶メーターを標準装備しているなど、大衆車といわれる車種にも広まっています。

 液晶化のメリットは、視認性の向上はもちろん、「表示する情報の選択」が可能という点が大きいです。

 近年のクルマでは、エンジン回転数や速度以外にも、ドライバーが知りたい情報がどんどん増えています。HV・EVにおける「電池残量表示」や、「運転支援機能のオンオフ表示」といった運転に直接関係するものから、「音楽のトラック操作」や「スマートキーの電池残量表示」といったサブ的な情報まで、多岐に渡ります。

 アナログではそれらすべては別々に配置されているため、いちいち個別の操作をしなければなりませんでした。しかし、液晶メーターならひとつの画面上で、情報を選択し表示することができるのです。

 このようなドライバーの視点移動を最小限にできる利便性から、液晶メーターの普及が進んでいるといわれています。

 また、中国の自動車メーカーであるBYTON(バイトン)が、フランクフルトモーターショー2019などで「インパネ全面フル液晶」の電動自動車を発表し、話題となりました。

中国の自動車メーカーであるBYTON(バイトン)が、フランクフルトモーターショー2019などで発表した「インパネ全面フル液晶」
中国の自動車メーカーであるBYTON(バイトン)が、フランクフルトモーターショー2019などで発表した「インパネ全面フル液晶」

 バイトンの新型電動SUV「M-Byte」は、世界の自動車業界でも最大といわれる「48インチ曲面ディスプレイ」を搭載しており、タッチ操作や音声操作以外にジェスチャーで操作可能となっているなど、最新で最高の技術をふんだんに盛り込んでいます。2019年末までに生産開始、量産化も予定されているとのことです。

※ ※ ※

 運転席のデジタル化では液晶メーター以外にも、フロントガラスに速度や交通標識などを投影する「ヘッドアップディスプレイ」も採用車種が増えています。

 バイトンの巨大ディスプレイ搭載量産車をきっかけに、クルマの運転はますます「デジタル化」されていくのではないでしょうか。

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