ホンダの「タイプS」10年ぶり復活へ! 伝統のスポーティグレードを2モデル発売か
気になる「タイプS コンセプト」の中身とは?
実車を見て印象的なのは、ロングノーズでキャビンがかなり後方へ配置されているということ。ボディサイズは公表されていませんが堂々とした風格で、しかしながら室内空間を広げるというよりもスポーティなフォルムを実現することを目指してパッケージングが作られていることが理解できます。
そんなプロポーションからは後輪駆動を採用しているようにも見えますが、現時点で駆動方式に関するアナウンスはありません。
しかし、ホンダは現時点でガソリン車向けのフロントエンジン・リヤドライブのプラットフォームを持っておらず、特定の車種のために専用開発するとも考えにくいため、前輪駆動もしくはそれをベースとした4WDと考えられます。
積極的に左右輪のトルク配分をコントロールする「SH-AWD」を採用すると考えるのが自然です。
足回りには、4輪すべてに4ピストンキャリパーを備えた高性能なブレンボ製ブレーキが装備され、十分な制動力とスポーティな外観を両立しています。
また、ボディカラーにはタイプSコンセプト用に作られた「ダブルアペックスブルーパール」が用いられていますが、これは、タイプSの伝統ともいえる青色を採用することで、歴代モデルに敬意を表すものだといいます。
ちなみに昨今は、マツダ「マツダ6」やアウディ「A4/A6」、そしてボルボ「S90/V90」など前輪駆動ベースであっても美しく見せるためにAピラーを後退させてボンネットを長く見せるスタイルが増えています。
アキュラの担当者は、「タイプS コンセプトは『TLX』の2代目に大きな影響を与えるモデル」といいます。TLXとはミドルサイズのセダンで、車体サイズはホンダでいうとアコードクラスです。
日本で販売されていませんが、3.2リッター6気筒エンジンやSH-AWDを備えるグレードも展開します。さらに「今後2年間で2車種の『タイプS』をデビューさせる」(同・担当者)と説明しています。
また、アキュラの担当者は「タイプSの復活によりアキュラのパフォーマンス性はさらに向上する」と説明。同ブランドにとって10年ぶりにタイプSが戻ってくることとなりますが、ぜひとも日本のホンダ車にも復活することを期待したいところです。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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