目の付け所は良かった!? 時代にウケなかった車5選
残念な結果となった2台の軽自動車とは!?
●ダイハツ「ミゼットII」
日本が高度成長期に突入していた1957年、町の酒屋さんや八百屋さんの配達の頼りになる3輪の小型トラックの名車ダイハツ「ミゼット」が誕生しました。
それから40年ほど経った1996年、ダイハツからミゼットのデザインとコンセプトを継承した軽トラック「ミゼットII」が発売されます。
ミゼットIIは3輪ではありませんが、1996年当時の軽自動車規格よりも小さく設計され、1人乗りとし(後に2人乗りも追加)、装備も可能な限り簡素化され荷物の運搬に特化したクルマでした。
また、ミゼットIIの生産はベルトコンベアに乗ったラインやロボットを使わず、手作りの生産ラインでした。これは熟練者の技術を若い人に伝承することと、熟練者の技能を十分に活用する目的からでした。
一見非効率な生産方法でしたが、価格は46万9000円(消費税含まず)からと非常に安価で、商売ではなく趣味で買うユーザーもいました。
ミゼットIIは画期的なクルマでしたが、やはり普通の軽トラックの積載量や使い勝手にはかなわず、メリットである小ささも高度成長期ほど重宝されなくなり、2001年に生産を終了します。
ちなみ1995年の第31回東京モーターショーに、乗用タイプのコンセプトカー「ミゼットIII」が展示されましたが、こちらは市販には至りませんでした。いまならEV化してシティコミューターとして復活すれば、需要があるかもしれません。
●スバル「R1」
2004年に発売されたスバルの軽自動車「R1」は、同社の5ドアハッチバック「R2」にも似た外観で、全長やホイールベースが短い3ドアハッチバッククーペモデルです。
シニア世代や女性を主なターゲットとし、乗車定員は4名ですがリアシートはミニマムで、実質は大人2人が快適に過ごせることに特化していました。
内装もR2に準じていましたが、R1専用にカラーコーディネイトされるなど、スペシャリティカーの要素がありました。
搭載されたエンジンは、54馬力の660cc直列4気筒自然吸気で、4気筒ならではの滑らかな回転フィーリングと低振動を実現。2005年には64馬力を発揮する直列4気筒スーパーチャージャー付きエンジンに7速マニュアルモード付CVTを搭載する「S」グレードが加わります。
スポーティな軽自動車を好む層からは高く評価されましたが、ハイトワゴンに代表されるように軽自動車も広さが求められる時代となっていたため、販売台数は低迷してしまいます。
2010年に販売が終了したR1ですが、普段は送り迎えや買い物などがメインで、週末は2人でドライブというような使い方ならば性能も広さも十分ではないでしょうか。
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いつの時代も個性的なクルマは一旦脚光を浴びますが、販売台数が伸びなければ1代で姿を消してしまいます。しかし、いまではレアなクルマとして中古市場では高値で取引されるケースも多くみられます。
大ヒットはしなくとも一部に根強いファンがいる「記録よりも記憶に残る」クルマでもいいのではないでしょうか。
ホンダZも入れて欲しかった…